女の世紀を旅する
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2002年06月24日(月) 韓国戦,審判に数々の疑惑が浮上

《韓国戦、審判に数々の疑惑浮上》
                 2002.6.24

 ※韓国チームの破竹の進撃に日本でも話題が沸騰しているが,マスメディ アでは,韓国戦の際の審判の数々のジャッジに疑惑が浮上していることを 伝えており,明日の韓国対ドイツの準決勝において審判に再びトラブルが 生じないことを切に願うかばかりだ。W杯大会でつくづく痛感したのは, 試合が愛国心と愛国心との衝突の場と化し,勝利が国威発揚の場となり, ロシアやアルゼンチンのように期待値が大きかった国では,敗北の腹いせ に暴動にまで発展するケースがあることだ。場合によっては国家と国家と の代理戦争の様相を呈する試合もあり,とても国際親善などという代物で ないことに思いが至った。以下,韓国戦での審判の疑惑を紹介しておく。



●韓国寄りジャッジに抗議の嵐(イタリア・スペイン)

 今大会で繰り返されている審判の誤審問題が、審判員選抜制度そのものを変える可能性が出てきた。イタリアに続き、スペインも、“疑惑の判定”で姿を消し、後味の悪さが残ったW杯準々決勝。韓国の勝利に水をささないためにも、FIFAのブラッター会長が、早急になんらかのアクションを起こすことが求められている。

6月22日、幻のゴールで韓国にPK負けしたスペインの各紙は、「アトラコ(強盗)」(マルカ紙)、「腐ったW杯」(アス紙)と激しい調子で、
FIFAとエジプト人主審含む、3人の審判員を痛烈に批判した。

 また、決勝トーナメント1回戦で韓国に負けたイタリア代表は、いまだに、「審判が韓国よりだった」と主張し続け,スペイン戦で同じトラブルが繰り返されたのを見るや、「またもや、コリアスキャンダル」(コリエレデラセラ紙)、「疑惑のコリア戦」(ダタスポーツ)といった激しい批判を再開している。

 イタリア国内では、極右政党が、韓国戦の主審をつとめたエクアドル人のモレノ主審を検察庁に告発した。



●疑惑が取り沙汰されている財閥出身の鄭夢準氏

 スペインのマルカ紙によると、告発書を提出したマウリシオ=ジョルジェッティ氏は、「韓国サッカー協会会長で、FIFA副会長もつとめる鄭夢準氏が、主審にイタリアが不利になるよう圧力をかけた」と主張し,抗議の声は日増しに過激さを増している。

 スペイン対韓国のテレビのリプレー画像では、延長前半2分のモリエンテスのゴールにつながったホアキンのクロスは確かにインラインだった。また、後半5分のファウルとられたバラハのゴールも微妙である。

 しかし、たとえミスジャッジであっても,ピッチの中での審判の判断は絶対であり,いくら抗議しようが、スペインもイタリアも今後、負けが覆ることはありえない。ただ、このすさまじい抗議を放置すれば、韓国の勝利はもとより、将来的に大会への評価と信頼までにも、悪影響を及ぼすことは必至な情勢である。


●ブラッター会長も誤審があったことを示唆

 FIFAのブラッター会長も、「残念だが、今大会の審判の判断に問題があるのは事実だ」と事実上、誤審があったことを認めたともとれるコメントを発表しており,問題は尾をひきそうだ。

 そしてエクアドル人、エジプト人が主審をつとめた試合で問題が起こったことから、「ピッチの中で言葉が通じないからいけない。国籍を問わず、いい審判員を選ぶことが必要だ」と話し現在、各大陸からバランスをとって選んでいる審判員を、実力重視にもっていきたいという。つまり、レベルが高いといわれるUEFA(欧州サッカー連盟)出身の審判が増えてもやむをえない、との見解を示した。

 そうなると、アジアやアフリカや南米諸国は救われず、根本的な解決策にはならないのは明白である。

 6月28日に横浜でFIFAの実行委員会が行われるが、ブラッダー会長はこの問題はとりあげず、「今後の重要な検討課題」とし、次回ドイツ大会への宿題としたいという。

 この大会もいよいよ残り4試合。明日,韓国とドイツの準決勝。同じような審判のトラブルが起きないことを祈るばかりだ。





カルメンチャキ |MAIL

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