風のひとり言
kaze



 比較

長女@中1と喧嘩をすると、必ず彼女が言う台詞がある。
「長男(@小6)と比べないで!」
いや・・・比べているわけではないが、それが歴然としてる場合があって。
例えば部屋の片付け。
娘のエリアは乱雑、息子のエリアは片付いてる。
こう一目瞭然となれば、比べるまでもなく明らか・・・

しかしよく考えてみると、自分もそんな事があった。
小学校1年の担任だったM先生は、非常に自分を可愛がってくれた。
その先生が6年生の兄貴の担任になった時、自分は4年生。
よく兄貴のクラスに顔を出しては、クラス全員に可愛がってもらった覚えがある。
4年生ながら6年生の漢字テストを一緒に受けたり、授業に参加したり(笑)
自分としては、M先生の配慮に甘え、兄貴のクラスメートに可愛がられ有頂天になっていたか?

そんな兄貴が当時、精神的なバランスを崩していたことを聞いたのは、自分が高校生になった頃だった。
兄貴としての立場を考えれば、それはありえること。
「弟は勉強ができる」だの言われれば、そりゃ腹も立つだろうし、面白くもない。
自分が同じ立場ならそれはそう感じることだろう。
更には、自己表現のうまくなかった兄貴と、
誰とでも溶け込み、お調子者でありながらも誰からも可愛がられていた弟の関係は、
尚一層、兄貴を追いつめていたようだった。

高校入試の頃、まだ都立高に群制度が残っていた当時、
自分が受験した学校は、兄貴の学校より1つ下の群を選んだ。
結果的にはこの受験が、兄貴を救ったらしい。
その段階で兄貴のプライド?が保たれたらしいのだ。

兄弟というのは比較されやすい。
勉強が出来るか出来ないか・・・きちんとしているかしてないか・・・
年齢差が近ければ近いほど、その比較は色々な面にまで及ぶ。
これは決して、誉められたことではない。
兄弟はライバルではない。
人間一人一人違うように、兄弟も各人個性がある。
同じ環境下で育てられたとしても、それは明らかに違う。
各人の個性を生かし、その個性を大切にしてやらねばならない。

が・・・そうは思っていても、親というものはなかなかそれが出来ない。
そして今日もまた、ついつい比較してしまいがちである<自己反省


2002年10月18日(金)
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