風のひとり言
kaze



 消えた人

ネットから一人の人が消えた
その人の痕跡は、もうどこにもない。
唯一その名残を残すものといえば、
一切立ち上がらないメッセ名のみ

実際問題、その人の何を知っているわけでもない
色々考え、思いあぐねても、
その人の私生活の一片すら知らないでいる

元を正せばネットを介して知り合った関係
こんなものかと思いつつも、気にはなる
が・・・然しながら、何も知らないんだ
相手のことは・・・

ネットの繋がりはネットを使用しないだけで
いとも簡単に姿を消すことができる
本人の意思のもとに・・・
希薄・・・そんな言葉も頭をよぎる

自分がある日突然にネット上から消えた時、
探してくれる、あるいは気にかけてくれる人はいるだろうか?
幾人かの友人たちの顔が浮かぶものの、どんなものか。

ただ・・・今の生活サイクルの中で、ネットを切り離す事は容易ではない。
そこには強い精神力と確固たる意思が要求される。
そして・・・それは自分にあるものか?


2002年10月17日(木)
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