里菜と竜を喧嘩させる・里菜に家出させるという二つの高いハードルが乗り越えられそうな気がしてきたので、前々から書きたいと言ってた里菜竜の次回作を書き始めてます。
でも、書いてる私は楽しいけど、はっと気がつくと(これって誰得……?)みたいな(^^;) だって、もう全くぜんぜん恋愛モノじゃないし! 嫁が赤ん坊あやしながら舅と和やかに会話してるだけの話って、なにそれ! もはや単なるホームドラマ? 萌え要素もトキメキ要素も、既に皆無。 笑いドコロも、せいぜいクスっと程度。 しまった……(^^;)
でも、書きたいから書くけど。
わたし的には、この話には、ごく個人的な、小さな小さな萌え要素があるんです。 それは、お義父さんが里菜に向かって、自分のことを『私』というところ。 この人、脳内一人称は『俺』だし、竜や元奥さんと話す時も『俺』と言ってるんだけど、里菜と話すときは『私』と言うのです。 仕事の時も『私』って言ってるはず。 そこに里菜とお義父さんの距離感が出るところが、私にとっては、ものすご〜くほのか〜に萌えなんですけど……。
元々私は、そういう、相手によって人称を使い分けるところを書くのが好きなんです。 イルファーランでも、アルファードやローイが相手によって二人称を使い分けてるのが、ひそかにお気に入りで。 小さな自己満足なんですけど。
アルファードは、同年代かそれ以下の人を呼ぶときは、村の青年団の仲間とか軍の同僚とかの気安い間柄の男性なら『お前』、そうでない男性は『君』で、女の子の場合は親しさの度合いに関わらず一律に『君』、目上の相手は男女問わず『あなた』なんですが、険悪なときは『お前』の場合もあり、よっぽど激怒した時は『貴様』になるんです。 普段穏やかで丁寧な人が、魔王に向かって突然『貴様!』と吠える点が、自分的に、小さな萌え。
ローイは、同年代以下の男性は一律に『お前』、女の子は、小さい子や、村の幼なじみとかの親しい相手は『お前』で、そうじゃない場合は『あんた』。 里菜は年下だけど村の幼なじみじゃなく、マレビトだし、兄貴分の囲い者だから、なんとなく遠慮して『あんた』。 都会から来た転校生とか観光客に、田舎の少年がなんとなく下手に出ちゃって『お前』とは言えない感じ。 近所の村の同い年以下の女の子だったら初対面でも『お前』かもしれないけど、里菜には微妙な遠慮があって『あんた』なところが、萌え。 で、年上の相手には男女問わず基本的に『あんた』だけど、頭に来たときは『てめえ』。 『貴様』なんて滅多に言わないアルファードと違って、ローイはもともとガラが悪いしカッとなりやすいので、わりと頻繁に『てめぇ!』と喚いているはず。
なんて、細かい部分を、自分で楽しんでいるのでした。
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