時々管理日誌
時々だけ書く管理人の日誌です。
サイト運営や創作について、日々の雑感など。

2010年10月07日(木) 電子書籍に期待すること&パブーに二度目の投稿

最近、電子書籍のパブーに注目中です。
好きだったけど最近新刊を見かけなかった商業作家さんが新作?を公開してくれてたりしてて、新着から目が離せません。

他にも、図子慧さんが昔の雑誌掲載短編をなぜか10円(!)で売ってたり、人気漫画の番外編が出てきたり、大昔の芥川賞最終候補作が出てきたり、懐かしの特撮俳優さんの自伝?が出てきたり、すごくニッチなジャンルの本があったり、プロもアマチュアも一緒くたで何が出てくるか分からない創成期の混沌としたパワーと勢いに、ほんと目が離せなくて、毎日新着をチェックしに通ってます。
3日までやってた絵本コンテストも、質・量ともに素晴らしかった!

絵本とか写真集とかカラーの画集とかって、紙の自費出版だとすごく経費が掛かるから、電子書籍向きだなあ。
絵の場合、絵柄によってはバックライトで光る画面のほうが綺麗に見えることも多いから、なおさら。

私が電子書籍に期待してることって、紙の商業本にとって変わることじゃなく、主に、商業ベースに乗らないマニアックな隙間需要とか、絶版本や打ち切り本の救済なんです。
好きだったのに商業から消えちゃったっぽい作家さんの新作とか、絶版本とか、大人の事情で打ち切られたシリーズの続きとかが、大人の事情の許す範囲で公開されたりすると嬉しいなあ、と。

昔、コミケに出た時、向かいのスペースで好きだった商業作家さんが、多分絶版になってる商業作の続編を自費出版して売ってたんですが、そういうのがパブーで出たら、コミケに行けない人や直接通販は敷居が高い人でも気軽に買えて嬉しいと思うんです。
しかも電子書籍なら、値段は紙の同人誌より安く設定しても、製本費用がかからないから、作家さんも利益出るのでは?
商業作そのものは権利関係が面倒で無理かもしれないけど、打ち切り作の続き部分だけとか、新たに書き下ろしたシリーズ続編とか、『作家本人による同人誌』的番外編とかなら、出来るんじゃないでしょうか。

あと、すごくニッチなジャンルの本。
例えば先日今日パブーでみかけた『ギプスをはめた女性の写真集』(!)みたいなマニアックな志向の本とか、ものすごく細分化されたジャンルの実用書とか、競技人口の少ない競技の教本とかの、確実に需要はあるんだけどいかんせん対象人口が少なすぎるために、まとめて大量に刷らないと採算とれない紙の本ではなかなか出版できないような本。

あと、それこそ、すごく細かく専門が分かれてる学術書とか、もってこいじゃないですか?
そしたら、大学の講義で先生の著書を教本にしたら品切れで困ったとか、そういうことがなくなるのでは?
専門的な学術書って、発行部数が少ないからバカ高いんですよね。
部数が少ないと、単価を高くしないと採算取れないから。
それを買わなきゃいけないと、苦学生なんかは大変じゃないですか。
で、本が高いからって、書いた先生や出版社がボロ儲けしててるかというとそういうわけじゃなくて、単に部数が少ないから一冊あたりの経費が高くて定価が高くなるだけなんだから、それで著者や出版社が儲けてるわけじゃないんだから、別に先生も学生に高いものを買わせなくても損はしないでしょう。
で、品切れや絶版の心配も無くなるでしょう。

……なんて夢が広がるんですけど。
そういうスキマ需要を狙えば、電子書籍が紙の出版を脅かすとは思えないんだけどなあ。

というわけで、パブーがあんまり熱くて面白いから、私も混ざりたくて、また投稿してみました。
今度はホラーで『腐乱天使』を。
こんな感じ→http://p.booklog.jp/book/11106

そしたら、平日の昼間だとういのに、何時間もしないうちに新着が流れてびっくりです。
前回、8月中頃に『夢売り』を投稿した時は、何日か、少なくとも一日くらいは新着に表示されてたような気がするんだけど……。
パブー、最近急に投稿数が増えた気がします。
絵本コンテストの宣伝効果?

こんなにすぐ流ちゃったんじゃ、今回はランキングやアクセス数はもう期待できそうもないけど、全体の作品数がまだ少ないので、新着から外れた作品にもけっこうぽつぽつとアクセスがあったり、運がよいとコメントがついたりするみたいなので、息の長い読まれ方を期待してみます。

だって、ホラーなんて、需要多いと思うのに、まだ全作品数が有料無料合わせて90作くらいしかないんですよ。
ためしに検索してみて、検索結果ページ数の少なさにびっくりしました。(1ページに20作品ずつ表示で、5ページ分しかない)
だから、新着から消えても検索で見つけて貰える確率は、けっこうあると思うんです。
書き手のみなさん、まだ作品数が少ない今がチャンスですよ!(笑)

ちなみに、8月半ばに登録した『夢売りの話』のDL数は、今、約140です。
PVだと800くらい。
PVは、(どんなのかな〜?)と思ってクリックしてみただけで中身は読んでない人も多いと思うけど、WEB上で全文読めるものをわざわざDLしてくれた人というのは、本気でiPadなどで読むつもりの人だと思うから、ほぼ、実際に読まれた数に近いんじゃないかと思います。
中には『電子積ん読』中の人もいるかもしれないけど(笑)、無料とはいえわざわざ手間かけてDLしたんだから、とにかくいつかは読む気があるってことで、ありがたいことです。


 < 過去  INDEX  未来 >


冬木洋子 [HOMEPAGE]