海外に出てから、プロペラ機に乗る機会が増えた。 それも、40人乗れるかどうかって位小さいやつである。 当然、気流の影響を受けやすく、よく揺れる。 ちょっと天気が悪いと、また揺れる。 コーヒーこぼれるんじゃ、と心配になるほど揺れる。
今日のウィーン→スロ間の飛行機で、 コージ苑は最前列に座った。 小さい飛行機ではエコノミーも超がつく程コンパクト。 しかし最前列は、座席の前のスペースが比較的広く、 平均的東洋人体型のコージ苑にとっては、 さほどきゅうくつさを感じずにすんだ。 ほう、最前列も結構いいものではないか。 新たなお気に入りを見つけた気になったのも束の間、 がくんと揺れが来た。 しかも、いつもより胃に来るのである。
それが今日という日のせいなのか、 最前列のせいなのか、コージ苑は知らない。 しかし、少なくとも自分の頭の中では、 最前列に座る=貧乏くじ引いた、という図式が出来上がってしまった。
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金城一紀『GO』講談社文庫 「在日」と呼ばれる人たちを巡るテーマはひとまずこっちに置いといて、 恋愛小説の部分にしぼって感想を述べる。 コージ苑は途中、何度も「青い〜!」と叫びそうになった。 主人公とその恋人の言葉とか行為とか心理とか、 とにかく諸々の要素をひっくるめてこの一言が出てくる。 念のために言うと、この「青さ」はマイナス方向のそれではなく、 気持ちいいぞ、やれやれもっとやれ、ってな「青い〜!」なのである。 ということで、こんな恋愛するにはちょっと遅いコージ苑は、 読み終えた瞬間、「くぅ〜」と言いつつ足をじたばたさせ、 気恥ずかしさのその勢いで、ビールを一缶空けてしまったのだった。
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