いきいき四国旅行〜エンジョイ直島の章〜 - 2002年09月09日(月) ◆お遍路襲来 荷物は美術館で預かってくれるというので、キャンプ場にチェックインに行く前に館内を見学。…おお。おお? おお〜。光と影、外と内。なんでしょうこの気持ちの良さは。どこから外に出られるかなど、案内表示が最低限に押さえられているので不親切といえば不親切だが、ギリギリわかる感じなのが絶妙。ホックニーのがやっぱりいいなあと思う。大好き。相方が「ステラ見て、いいと思ったのはじめてかも〜」というので、どれどれと見に出かけると、階上からざわざわと大勢の人の声。しかも鈴の音? はっと顔を上げるとなんとそこにはお遍路さん団体が50人くらいいた。あ、まだ上にもいる。ああ〜。白装束に囲まれるステラと私。すごいへんな図。安藤建築とブルース・ナウマンとお遍路さん。とても写真撮りたかった。 ◆すてきだ スタッフのYさん曰く「お遍路さんの団体なんて始まって以来で…みなさん屋根付きのボートでいちどに上陸されたんですけど、上から見てたらまるで難民みたいでした」とのこと。ははは。スタッフの方はみなさんとても感じがいい。すてきだ。ひととおり見学後、ケーブル・カーで(こんなものまであるのだ!)別館を見学に行く。定員6名。狭い暑いでもたのしい。別館はホテルになっていて、外側だけそっと見学できる。新婚旅行らしき2人連れがテラスから出てくる。すてきだ。併設のカフェでお昼をすませ、キャンプ場へ。パオ、ベッドに冷蔵庫からサンダルからバスタオルまである。本気のキャンパーが見たら怒りそうだ。でもいいの。快適快適。 ◆予備知識なし この島には美術館だけでなく、海岸や防波堤の先や、それから古い民家をそのまま使った「家プロジェクト」という作品があり、そのすべてを宿泊料だけで見ることができる。なかでも私がショックだったのは、ジェームス・タレルという人の「南寺」とよばれる建物につくられた作品。内容については、あえてここでは書かないけれど、あれは、予備知識なしに行って正解だった。あんな種類の怖さを体験したのははじめてだったし、あんな面白さを体験したのもはじめてだった。すごい作品だ。「家プロジェクト」はふつうの民家の中にある。地図をもらって、探しながら歩く。民家というか、もうほんとに江戸時代みたいな街並みなので、ちょんまげが出てきてもあまり違和感がないんだじゃないだろうか。台所のおとや、笑い声が聞こえる中を、なぜか私が歩いている。しずかに、しずかに。おじゃまします。そう思いながらしーんとひとりで歩いていたら、カメラを構える気になれなかった。 ◆死ぬかと思った4 相変わらず私たちの時間軸はゆるりんと、伸びたまま。たぶんこの島にいる人はみんなそうなんじゃないかと思う。なんとまあこのキャンプ場には温泉もあるのですよ。ひと風呂浴びて、カップラーメンで晩ご飯。予約すれば、バーベキューもできたけど。とにかく歩き回ったので、カップ麺がめっぽううまい。夜中にもうひとつ、野外の作品見学を予約しているので、それまでゴロゴロ。ゴロゴロ、ゴロ…はっ。エッ。うそ。そこにいるのって、クモ?だよね。ぎゃー!!大げさじゃなく、足、入れたら直径10センチくらい。私は虫全般はだいたい平気な方だが、さすがにこれは引く。Kちんなんかもう、完全にダメ。しかしこれをほっといては眠れない。あり得ない。紙コップで…と構えて近づくが、だめだ、はみ出す。30分くらい格闘して、追いかけ回して出口から追い出す、というもっともしよーもない方法が見事成功。殺生せずにすみました。ナウシカ勝利。安眠約束。 ◆夜の海。 10時から「文化大混浴」というジャグジーバスの作品見学を予約していたので、水着持って向かう。どこにあるかというと、15分くらい歩いて山をおりた、浜辺の近く。懐中電灯借りる。聴いたことのない虫の声がりんりんと響く。世界中の人が、このジャグジーにつかり会話を楽しむ…という素敵なコンセプトの作品なのだけど、Kちんとふたりだ。混浴にすらなってない。まあ、こんな状況も滅多にないしね、とジャグジー堪能。ここの作品のすぐ裏が浜で、泳げるということを友達から聞いていたので、行ってみる。クラゲが怖かったのでおそるおそる、入る。おお!水、ぬるいっていうか、全然泳げるよ!きもちいいよ!Kちんはそんな私をこわごわと見守っている。上がったら海藻だらけになっていた。キャンプ場に戻り、もういちど温泉に入って、パオで休む。虫の音が気持ちいい。となりのパオが騒がしいけど、快適快適。はあ。天国みたい。お休み。 (つづきます) ◇きょうたべたもの 朝:全日空ホテルの朝ご飯(和食。豪華です) 水分:アイスコーヒー(ミスド高松駅店) 昼:トンポーロー丼(ベネッセの美術館のカフェで) 水分:ミネラルウォーター(島の自販機で) 夜:カップラーメン、チーズかまぼこ、スポーツドリンク ◇よく考えたら忘れてきたもの 飲みかけの生茶 (サンリバー大歩危の冷蔵庫に) 食いかけのドーナツ (全日空ホテルの冷蔵庫に) -
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