先日、歯医者のジィちゃん先生に、「転職したいわけ」を説明していたとき、だんだんに彼は怒りだしてきた。傍目で見たっておかしいよ、私の会社は。(笑)
ジィちゃん先生の名誉のために言っておくと、彼は、患者に対して、あるいは私に対して怒ったことがない。 穏和と言うよりも愚鈍(しっけい)かと思えるほど、のんびり・おっとりしている。 実に、マイペーーーーースな人間である。
私の知りうる限りの医者はだいたいが短気でせっかちである。
何年も怒らないジィちゃん先生をみていると、不思議に思えて、ある日、尋ねたことがある。
「先生は、なんで怒らないの?たまには腹の立つことを言う人は居るでしょう?」
ジィちゃん先生は、「そんなやつは、それだけの(かわいそうな)ヤツやと思ったら、腹もたたんよ。」さらりと言ってのけた。
あるいは、その言葉で魂を抜かれたのかも知れない。(笑) すっかりファンになってしまった。 心底、ジィちゃん先生みたく達観したいと思った。その境地にたっするまで何十年かかるやらとその時思ったけれど、これはやはり性分のようだ。残念ながら真似できそうにない。
ジィちゃん先生は、めづらしく、暴力的なことを言った。
ジィちゃん先生:「そんなもん、ボカッと殴ったれ。」(←ナ○ちゃんのこと)冗談ではないらしい。
私:「先生、そんな無茶言わんといて。ヘタすりゃ、傷害事件やん。」
ジィちゃん先生:「そんな、バカはいっぺん痛い目にあわせたらなアカン!」
コウフンしている。
私:「そんなことしても、事態が改善されるとは思えへん。」
ジィちゃん先生:「かまへん。いっぺん、ガッツーンとやったらな、わからへんのんや!」
私:「ますます、社長に怒られるがな。」
ジィちゃん先生:「社長に一言“今度、わけのわからんことゆいよったら、やりまっせ。”と言うておくねや。」
もう、無茶言い放題。(笑)
こんな私のために怒ってくれてありがとう。
とても、嬉しかった。
もしかしたら、私がウソをゆってるかも知れないんですよ。 私の方が、腹ぐろなのかもしれないよ。
でも、信用してくれたんだね。
いつも、「歯医者ってのは、何人も何人も患者を診てるから、人相学的に性格がわかるんやで。骨格でわかるねん。」って言っている。
私の性格は...........................
ジィちゃん先生に尋ねてみられたし。(笑)
さて、ジィちゃん先生の、私のための『転職活動作戦』は、たまげた!!
とても、想像の付かない大それたものだった。
その計画を聞いたときは、とうとう耄碌したか?!内心、覚悟を決めたほどだ。(ごめんなさい。)
あまりにも、驚く作戦なので(私にとっては)した。 しかし、地域で半世紀以上も、歯科医院として信用を得ていて、年齢的にも寿命を延ばしている長老ならではの意見ではあった。
この混迷する平成大不況のなかの転職活動・・・
不安はあるが、やるしかない。
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