ムッキーの初老日記
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先日、スーパーに立ち寄った時のこと。 車を降りたと同時に呼び止められた。
「木村ムッキー!?」
旧姓のフルネームで呼ばれるなんて何年ぶりだろう。 ハッと見ると、見覚えのある顔。 私は記憶をグルグルグルと高速回転でめぐらせる。
「もしかしてゆりえ(仮名)?」
「そうそう!いやー久しぶりぃ!高校卒業以来だねぇ!」
彼女は中学高校と同じ学校で学んだ子だった。 なんだかんだと話をし、結構近所に住んでいることも判明。
彼女は結婚して今は花園ゆりえ(仮名)というそうで
「ぎゃっはははは!何だよずいぶんインチキくさい名前だなオイ。」
「そうなんだよー偽名っぽいでしょー。」
といって大笑いした。人の名前で大笑いするのもどうかと思うが ゆりえは昔からそういうことを面白がる性格だったのを、私は忘れなかった。
懐かしいね、今度お茶でも飲もうねと電話番号を交換して別れた。
しかしあれだ。20年ぶりに会うのって、覚悟がいるような気がする。
20年ぶりにゆりえを見て、正直「年取ったなあ!」と思った。 誤解しないで欲しいのだが、ゆりえが特別老けたわけではない。
私の中でゆりえは、高三のままだったのだ。会ってなかったから。 「ゆりえ」と聞いて思い出すのは高校時代の彼女の顔だ。 18歳の花もさかりの娘さんが、いきなり39歳になって現れたら そりゃあもう誰だってビックリたまげるであろう。
絶倫の倫ちゃんや、湖畔の恋人カオリちゃんや鹿島のK子ちゃんなど 高校時代、いや中学小学時代からつきあってる友達は多いが 別段老けたとも年取ったとも感じないのは、ずーっと彼女達を見ているからだ。
たぶん、ゆりえも心の中で「ムッキー老けたな」と思ったであろう。 彼女が思い出すムッキーも、きっと18歳のままだったろうから。
かなり昔にも書いた事があるが、やはり同窓会にはマメに出席するほうがいい。 逆にずっと欠席している同窓会には、もう一生出席すまいと心に決めた。
クラスメイトの心に、いつまでも15歳の私が残るように。
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ムッキー
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