ムッキーの初老日記
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恋には、二通りある。
ああ、あの時私は本当にいい恋をしたなぁ、・・・と思える いつまでも心に残る、忘れたくない恋と
どうしてあんな人が好きだったのか 今となっては皆目わからない いっそ記憶から消し去ってしまいたい!・・・そんな恋。
今、この後者の恋が、私を苦しめている。 毎晩のように「あの人」が目の前に現れては
「俺を好きだったことを、忘たとは言わせないぜ。」
とでも言いたげに、私を見つめる。
・・・・TVの向こうから。
その人の名は、田中幹保。 現全日本男子バレー監督。
私が中学の頃、やはりワールドカップがあり 空前のバレーボールブームが巻き起こった。 女子は皆、男子バレーボール選手の誰かのファンだったといってもいい。
もう名前も全部は出てこないが 確か岩田、花輪、三橋などという選手が人気であった。 その中に、当時キャプテンを務めた田中ミキヤスもいた。 そして何故か私は、どの選手よりも このミキヤスが大好きだったのだ。
彼のどこに、14歳の私は惹かれたのか? ・・・わからない。 これこそ「若気の至り」としか言いようがない。
そして、そんな事もとうに忘れていた先日。 思い出したくもない恋の亡霊が、鮮やかに甦ってしまった。
ワールドカップ2003、男子バレーが始まり ミキヤスは監督として、再び私の前に現れた。
ミ、ミキヤス・・・!Σ( ̄□ ̄;)
髪がはげちょびれている! 顔色が土色だ! 面長にも程がある!
そして、言わなければいいものを 「私さぁ、中学の頃ミキヤスのファンだったんだよ。」 と、ついオッサン君に告白してしまったのが運の尽き。
オッサン君は、鬼の首を取ったように ちょっとでもミキヤスが画面に映ると
「あ!ミキヤスだ!ほらほら! お前の大好きだったミキヤスだぞー!」
と、たとえ台所にいようがトイレに入っていようが 大声で私を呼ぶ。・・・憎い。
ミキヤスの思い出は、初恋が 殿様キングスのオサムちゃんだったという事実と同じ位 私史上、5本の指に入る暗い過去である。
◆◇039◇◆
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ムッキー
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