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2004年02月12日(木)   マリア様がみてる いとしき歳月(前編)/今野緒雪

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卒業式を直前に控えたこの時期、黄薔薇さまの行動がおかしい。どうやら、複数の男性と付き合っているらしいのだ。――って、証拠ツーショット写真を手渡されても。これをどうしろっていうの、蔦子さん。ほとほと困った祐巳の前に現れた黄薔薇さまは、黄薔薇革命の頃を彷彿させる、気怠い雰囲気をもっていて……。
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歳月は「としつき」と読みたい私ですが、「としつき」で入力しても変換されないところをみると、「さいげつ」が正しいか…。
話の中で、「仰げば尊し」の歌詞「おもえば」の後は「いと疾し」であって、「愛しい」ではないというくだりがあります。
それに対して祐巳が「思えば早かった、よりも、思えば愛しかったのほうがいい」と感じるのですが、私も「愛しい」だと思っていましたし、その方が語感がいいな、と思っています。
なので、私の中では「思えば愛しいこの歳月」なのです。



三年生たちは受け取った薔薇の茎を短く追って、コサージュのように胸に挿す。
誇らしげな花に、私はまぶしく目を細めた。
その花の色を選んだのは、紅と白と黄色を混ぜた色だから。
今まで何とも思わなかったけれど、サーモンピンクは私の一番好きな色になった。


今野緒雪:マリア様がみてる いとしき歳月(前編),p.201,集英社.















ゆそか