2003年03月01日(土) |
陰陽ノ京 巻の二/渡瀬草一郎 |
++ 人の命は、二つの要素――“魂”と、“魄”から成り立つ。そして人が死んだ時、魂魄は“魂”と“魄”に分離し、“魂”は天へ、“魄”は地へ還ると言う。 今、一人の悪名高い貴族が倒れた。 知らせを聞いて駆けつけた安倍晴明の息子――吉平は、その貴族の魂魄のうち“魄”が失われていることに気づく。いったい何がその貴族の身に生じたのか?“魄”の筋を手繰っていくうちに現れたのは父である晴明とそして陰陽寮にまつわる十一年前の因縁だった……。(表紙折返しより抜粋) ++ 陰陽の京、第2弾です。 今回は、前作よりもバトルというかアクションな場面が少ないですね。 でも保胤さんの技ではなく人を説得する力(?)がすごいです。確かにあんなふううに説得されてしまうなんて、技でぐいぐいと攻める晴明さまよりも怖いですね。 さてさて、だんだん大胆になる時継ちゃんですが、はやく保胤さんとくっついてほしいものです。
「鬼も仏も同じです。人の中には、鬼も仏も同時に存在します。どちらかだけを否定する気はありません。僕の中にもきっと、鬼がいます」
渡瀬草一郎:陰陽ノ京 巻の二,p.229,角川書店.
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