A Will
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2013年06月12日(水)




期待なんかしない。

何度も何度も繰り返し自分に言い聞かせてきた。



ふいに無遠慮に近づいてきた気配に、
彼だと解ったから顔を上げずにいた。

仕事中だし、気付かないふりを、した。



頬っぺたにキスされた。

思わず顔を上げたら、
今度は唇にキスされた。


嬉しくない、はずがない。

けど、もう無邪気に喜べるほど、
彼の行動を鵜呑みには出来ない。


期待しないってことは、
彼を信用しないってことなのだと、

そして、それが1番難しいことだと、

悟るように、思う。



必要とされたかった。

そうして、好きになって欲しかった。



嘘で良い。
間違いでも良い。

ママゴトみたいな、ほんの戯れで良いから、

好かれてる実感が欲しかった。




わたしは、遠くない日に彼から離れる。

それは、気持ちじゃなくて物理的に。


いつだって出来たことをしなかった。
たった、それだけのことを先伸ばしにしてる。

彼がいなくたって、大丈夫。


ていうか、いないほうがよっぽどマトモ。




本音は、わたしがいなくなって、
すげぇ困れば良い。
大切にしなかったせいだからな!だけど。

仕事は出来るのです。わたし。


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