A Will
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1度許せば、2度目があることは、 火を見るより明らかで、
そうして、わたしは、 もう抵抗さえしなかった。
面倒だった。
終わって、ボタンを閉めていたら、 「なんで?」 と、聞かれた。
わたしは、何がなんだか解らず、 ただ首を傾げた。
「この間は嫌がったのに。なんで?」
傾げた首をゆっくり戻して、 思わず笑ってしまった。
怪訝だったのか、手首を掴まれる。
「嫌がるほうが、好みですか?」
笑ったまま尋ねたら、 ますます眉を潜め、違う、と、 ボソリと呟いた。
腕を引かれ抱き締められて、 「よく解んねぇ」 と、呟かれ、わたしは目を瞑った。
何も考えたくない。
腕の中は温かい。 顔を埋めた肩は彼の匂いだ。
それだけで、いい。
はず、なんだけどな。
なんでかな。
わたしは、今夜、きっと眠れない。 泣くこともなく、ぼんやり起きてる。
だったらさ。 せめて、美味しいコーヒー飲みたいな。
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