A Will
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最低だ。
こんなの最低。
いくら、みんな帰ったからって。 いつ誰が来るか解らないのに。
そして、わたしは嫌だと言ったのに。
ひどいよ。
と呟いたわたしに頭を下げた。
ごめん。
許さないと言えば良かったのか、 許すと言えば良かったのか、
もうしないで。 また、出来ると思わないで。
それが精一杯だ。
所詮わたし。こんなもん。 なり下がる、なんて簡単だ。
あなたの我慢の限界、なんて。
わたし知らない。 知らないんだよ。
少し泣いたわたしを、 迷いなく抱き締めた。
抵抗ごと抱き締めて、何度も謝られた。
はなして。
このタイミングでキスしようとする彼は、 いったい何を考えているんだろう。
本当の本心は喜んでる、と 思われているんだろうか。
抵抗しなかったのは、怖いからだ。 大泣きしなかったのは放心したからだ。
結局、わたしは。 男の人にとって、そんな女にしかなれないのかな。
どうしたら普通に愛してもらえるんだろう。 どうしたら大切な人になるんだろう。
自分で自分が、きっと一番嫌い。
これが初めてじゃない。
泣いて抵抗して、痛い目にあって、 抵抗さえしなきゃ早く終わるから、 手を握りしめて数を数える。アルファベットでも良い。
早く終わるから。
あーあ。かなしいな。
やっぱり、好きにはなれないや。
わたし。わたし嫌い。
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