A Will
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2006年06月30日(金) |
コーラのような夜だった。 |
もう一度言って。
そう言われて振り返ったら、君はゆっくりとグラスにコーラなんかついでた。 気泡の弾ける音が聞こえてきそうで、なんとなく言葉を発するのを躊躇った。
もう一度言って。
君が、また言うから。わたしはにっこり笑うことにする。 ぼんやりとした目を演出して、遠くの星なんか眺めたりしちゃって、 どうにかこんな夜が続けばいいと思った。
グラスの中のコーラは、夜と同じ色をしてる。
君の指が愛しそうにグラスを包んで、そして飲み干した。 グラスのかいた汗が滴って落ちて床を濡らして、その模様がなんだか北海道に見えるね、なんて笑ったんだ。
わたしはコーラの入ってないグラスが、朝日と同じ色なら良いと思った。
そんな朝が、ずっと続けば良い。
そんな風にも、思った。
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