A Will
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2006年05月21日(日) |
理解範囲なんてあったんですか。 |
疑問文にしようと思ったのに、語尾はあっさり下がった。 別に何を演出したかったわけでもないけれど、 そちらのほうが、余程感覚的には疑問文であった、とか思いつく。
まったく。どうでもいいことではあるけれど。
電話越しの彼は笑顔だ。きっと。 相変わらずの優しさを湛えて、堪えきれないくらいの悪意で以って。
憎まれているのでしょうか?
何故か敬語で聞いて、しばらく待ったけれど返答はなかった。
憎まれていない、はずがない。 あぁ、ごめんごめん。ちゃんと考えてモノしゃべるよ。
「どうせ、なんて言葉は嫌いだけどね。それでも、どうせお前には理解しきれないよ」
柔らかな声が、耳元で響いて、直感的に機嫌が悪いなぁと思った。 理解範囲外、なんだって。
なにそれ。
大丈夫だよ。 わたしは、今もこれからだって、きっと思う存分、1人で泣くもん。
ご心配には及びません。
だから、君はいつだって傍観者でいてくれて結構よ。
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