A Will
DiaryINDEX|past|will
君といると、たくさんのことを思い出さなきゃいけなくって、 飛び石のようだ、と評されたわたしの記憶装置じゃ中々難しい。
つないだ手は、温かいし冷たい。
変温。
泣いたって良いのに。と優しく言われたから
わたしは何故?と首を傾げなくてはいけなくなる。
悲しんでいるようにしかみえないよ、と辛そうに言われたから
わたしは違うよ、と首を振らなくてはいけなくなる。
どちらかといえば、悲しそうなのは君のほうだ、と思った。
わたしは時々、そんな顔を君にさせてしまうから。
あぁまただ、となんとなく諦めたような気持ちで、じっと次の言葉を待つ。
けど、君はもう何も言わないで(正確には他愛もない話にすり替えて) そうして、何事もないように笑ったから、わたしも同じように笑った。
紅茶のカップを持ってた君の右手は温かかった。
触れた左手は、冷たかった。
きっと、こーゆーのを悲しいって言うんだと思った。
|