A Will
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2005年11月12日(土) |
幸せ。おおさじ3杯。カフェオレ日和。 |
PCの画面を見ながら、「それ、わたし!」と、声を上げそうになった。
彼女の糖度は低いのに、何故か可愛い (これについては、ちっとも甘くないキャンディみたいだと思う) その言葉とか、彼女の人柄のなかで見つけた、わたしの言葉。
誰かに好きだなんて言ってもらえると思って無かったから。
嬉しい。ありがと。
わたしも大好き。
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コーヒーに砂糖を入れるのをじっと見つめてた。 いっぱい。にはい。さんばい。
「ねぇ、甘党だっけ?」
わたしが尋ねたら、どうして?と目だけで聞き返された。
「砂糖、いっぱい入れるから」
口許だけで笑って、そのコーヒーカップを指さすと彼は頷いた。
「コーヒーって香りいいよね。俺も好き。でもさ、だから香り以外ってどうでも良いんだよね」
そうなんだ。と口の中で呟いてわたしはミルクだけ入れたカフェオレを飲む。
暖かい光が背中に零れて、ちょっと熱い。
「お前こそ、ミルク入れすぎじゃない?」
少し遅いテンポで、そう突っ込まれて、確かになんて頷いてしまった。 カバーを外した文庫本みたいな色の、その飲み物を、ふと眺めた。
カフェオレ。
そう言葉を転がすと、彼がすかさず拾ってくれた。
「綺麗な響きだよね」
そうだね。と首を縦に振る。
何を飲むか、なんて問題じゃないのだと思った。 たとえば、わたしが今、砂糖の山盛り3杯入ったコーヒーを飲んでようと、 たとえば、今飲んでるものがオレンジジュースだとしたって、
そんなのは、今、問題にならないのだ。
誰と飲むか。 この寒い日に。陽に背中を熱くして。掬ったような幸せを一緒に飲み干すのは。
誰と飲むか。ただそれに尽きるのだと知った。
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