A Will
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2005年10月13日(木) |
どうかどうか、あなたの片隅で。 |
「結婚するんだ」という言葉にも「離婚したんだ」という言葉にも、 わたしは結局笑うしかなかった。
あの人は、変わらず正直だ。 わたしは、変わりようなく成長してない。
ほっとした。
長い間、顔も声も届かないような場所にいたのに、 こんなにすんなり受け入れられる人も珍しい。
相変わらず、好きなのだと思ったら嬉しくて涙が出た。
チョコレートみたいに溶ろけそう。
声を聞くたび思った。 抱きしめたら、その手から腕から綻んでいくんじゃないかと思った。
最低に甘くて短くて、それでいて忘れられそうにもない貴重な10分ちょっと。
惚れ続ける、ということはこの場合、失恋し続けるってことなのだろう。
相変わらず律儀で正直者のあの人は、わたしをまったく正しい方法で傷つける。
こんな人、他のどこにもきっといない。
愛されてさえいれば、完璧に幸せで、それだけなのだ。
あの人が、たとえば他の女の人を痛々しいほど優しく愛してたって、 わたしをどこかで、ほんの少しでも愛してさえいてくれれば。
分かっちゃうから。 そーゆーの、全部分かっちゃうから。
頭がおかしいのかもしれない。 わたしは、あの人のことに関して、多分、完璧なまでにイカれてる。
何度も与えられたチャンスをふいにしておいて、 それでも、細く細くどこかでつながっていたいなんて思うのだ。
声を忘れても。顔を忘れても。あの腕の感触を忘れても。 きっと愛されてさえいれば、わたしは無事だから。
どうかどうか、あなたの片隅で、わたしを絶え間なく愛してくれていますように。
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