A Will
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とにかく、その言葉を聞く3秒前のわたしはまったく平和だった。
鼻歌だって歌えちゃうくらい。 3秒後、どうしようもなくなるなんて想像できるはずがない。
「俺は100まで生きる自信あるよ」
この場面で。このタイミングで。この言葉。
ああ優しい人だ、と思った。 優しくて、頼もしくて、本当に殺してしまいたい。
今言った言葉を全部嘘にして欲しい。
そんなに生きなくって良いじゃん。
ようやく口がきけたけど、弱々しかったのはきっと彼も気づいたと思う。
好き。と喉元まで出掛かる。
首を振る。深呼吸。喉が痛い。
好きじゃない。これは本当。こっちが本当。
でも。
嬉しかった。そのまま預けてしまいたいとおもうくらい。
誰でもいい。
道をすれ違う人みんなに、わたしの弱さを頭のてっぺんから足のつま先まで全力で否定してほしいと思った。
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