A Will
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2005年05月16日(月) |
「願いを叶えるよ」って神様に言われても頼んであげないよ。 |
良いの?と聞かれた。
軽く眩暈がする。 深呼吸。
なにが?と丁寧に聞き返す。
電話越し。 良かった、と思った。
会ってたら、ムリにでも引っ張られて、きっと連れて行かれた。
彼はそーゆー優しい人だ。
日常は変わらない。
わたしはご飯もよく食べるし、一週間家にこもったりも出来ない。 ただ、夜になれば少し寂しくて、朝になれば少し忘れる。
繰り返す。
死んだ。
言葉にすれば3文字で終わる。 口に出せば1秒もかからない。
ただ、その事実はとても膨大だと思う。
悲しい、なんて言ってられない。
強がりじゃなくて、ほんとにそう思うだけ。 悲しい、なんて言ってられない。
メモリされてない番号。 暗唱できる番号。かけてみた。つながらない。
留守電に転送されて、メッセージを入れなきゃならないらしい。
過去に1度だって入れたことなんてなかった。 だから入れない。
そんな悲しいこと、わたしは出来ない。
いなくなったことを、きっと誰よりも正確に把握したのはわたしだと思ってる。
もう2度と会うことができないって、わたしはとても良く理解してる。
もう一緒に眠ってくれない。 もう迷子になっても見つけ出してくれない。 もう一緒にご飯を食べることはできない。 もう喧嘩することもできない。 もう傷つけることもなくて傷つけられることもない。
もう、どこにもいない。
プラスマイナス、マイナス。
うっかり探すこともできないくらい、現実。
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