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■■■ 噛み癖考(ご参考までに) ■■■ |
2004年06月12日(土) |
パパにクチバシチョンチョンしてもらっているそら。 タカタカタカと駆けて来て、クチバシを上に向け、「指よこちぇよ。チョンチョンしろよ」と要求します。 「いいこだね〜 ちゅきちゅきね〜」と言いながら、指先でクチバシをチョンチョンと軽くタッチしてやると、目を細めてうっとり。 満足すると、ちょっと後ろを振り返りながら(後ろ髪引かれつつ?)トコトコとキャリーに戻ります。 満足する前に「はい、もうおちまい!」とこちらが指を引くと、「もっとちろよ!」 更にクチバシを上に向けて、指を要求して伸び上がります。(笑)
元々は、指に噛み付こうと突進してくるそらを適当にかわして遊んでいたものが、いつの間にかこんな良好なコミュニケーションの手段となっていました。 目が見えなくなってから再発したそらの噛み癖は、今ではかなりやわらかいものになりました。たまにカプッと食いつかれることもありますが、噛み方自体が優しくなったので、もう出血することはありません。 一時はどうなることかと思ったけどね。良かった良かった。(^^)
噛み癖がおさまった一番の原因は、そら自身に自信がついたことでしょう。 そらの噛み癖再発は、見えなくなったことによる不安からのものでした。なので、そらがどんな過激な行動に出ても、この子を遠ざけたり強く叱ったりしないで、以前と同じ態度で接するように心がけてきました。見えなくても大丈夫、今までと何も変わりないんだと認識できたことによって、不安が取り除かれたのだと思います。
また、今にして思えば、こちらも噛み癖を助長させるような行動をとっていました。 たとえば、噛まれた時に「そらちゃん、いたいよー!」と大きな声で騒いだこと。 こちらが大きな声で騒ぐと、そらは嬉しそうにシッポをプルプル振って、さらに噛み付こうとしてきました。私達が騒ぐのが楽しかったようです。噛む事がゲームになってしまっては噛み癖は治らない・・・ので、私がとった行動は以下の通り。
1.噛まれたら、黙ってクチバシをはずしてその場を去る 噛まれた手を持ち上げるとそらが釣れますが(笑)、ちょっと我慢すると自分でクチバシを離して 落ちてくれます。そうしたら、無言のまま去る。そのまましばらく放置。 離れた所で「あ−いてー」と出血した傷口をなめ、バンドエイドを貼っていました。(^^;
2.噛まれたら、威嚇音を出す 唇をすぼめ、舌を丸めて息を出すと、「シューッ」という蛇の威嚇音に似た音が出ます。 そらがこれを怖がることは以前から気付いていましたので、この音を使ってみました。 これをやると声で叱った時とは違って、そらはクチバシを離して身をすくめ、すごすごとキャリーに 戻って行きました。戻ったら、「はい、もういいよ。そらちゃん、えらいね。分かったんだね〜」と 褒めてやりました。
3.噛まれたら、ケージにお戻り カプッときたら、「はい、そらちゃん噛んだね。じゃあバイバイね〜」と、ケージに強制送還。 そらはいきなり帰されて「え、なんだよ。どうちたんだよ!」とケージの中で大騒ぎしますが、 そのまま無視。 この手はそれほど使いませんでしたが・・・見えなくて飛べないそらだからできたことで、普通に 飛べる鳥さんをすんなり強制送還するのは難しいかも。
こんなところです。 いずれも、放置したり無視したりする時間は、それほど長くはありませんでした。ほんの数十秒か数分か、長くてもせいぜい5分くらいで、「はい、そらちゃん、おいで〜」と、なんでもなかったようにまた声をかけました。声をかけられると、そらもなんでもなかったようにまた駆け寄ってきました。
実は、以前この子をお迎えした頃にも、一度噛み癖の矯正を試みたことがあります。が、きつい叱り方をして長時間無視したりすると、この子はえらい剣幕で私達に抗議したり(「ピーッ!ピーッ!ピーッ!」と私達を正面から見据えて大声で鳴き続けました。だー曰く、「目に涙をいっぱいためて抗議する子供のよう」に。まさにその通りでした)、ひどく落ち込んで30分もじっと微動だにしない、なんてことがありましたので、今回は、叱ってもその時・その場だけで済ませるようにしました。要は、こちらが不快に思っていることが伝わりさえすればいいのだから、と考えて。
そらに関して言えば、今回のやり方は成功だったようです。落ち込んだりいじけたり、荒れたりすることもなく、いつの間にか穏やかになってくれました。完全に噛まなくなったわけではありませんが、噛んできた時には今も上記の2.を実行しています。噛んでも許される時と許されない時がある、という矛盾をつくらないように。 ヒナから育てたかららと違って、そらは手乗り崩れでお迎えした子ですから、私としては今の状況でもう十分だと考えています。少々噛むことはあっても、私達を頼って甘えて、ちゃんと私達との生活を楽しんでくれているのですから。
上に書いてきたことがすべての鳥さんに有効な方法であるかどうかは分かりませんが、少しでも噛み癖に悩む飼い主さんたちのご参考になれば幸いです。
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