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2002年10月22日(火)
解剖の見学。(追記あり)

昨日なんだけどね、近くの医大で解剖の見学をしてきました。
えぇと、もちろん人間の、です。

って訳で・・・・・

◇―――――――――――――――――――――◇

※今日の日記はちょっとグロいです。きっと。
 食事中の方・グロ系苦手な方はご遠慮ください。※

◇―――――――――――――――――――――◇


医大の玄関をくぐり、地下の解剖室へ。

階段の上までツンとホルマリンの匂い・・・。

着替えて教授にあいさつを済ませ、いざ解剖室へ入る。





あはは。すげぇ。





思っていたよりも広い部屋に、思ったよりもたくさんの白衣の学生。



みんな手に手に、メスを持ったり、教科書を開いたり、、、


5人くらいの学生が囲んでるステンレスのテーブルには・・・



人の頭(汗)




と思ったら、人体でしたよ。ヾ(*°▽°)ノあはは


そして、30体はあったかな。


ええと、医学生さん達は、半年とかかけて、「おひとり」解剖するらしいんです。

ホルマリン漬けになっているので腐らないようになっているので。

まだ始まったばかりって感じかな、胸のあたりと、腕、をしている学生がほとんど。

解剖というからには、解剖していくんですよね。分解です。早い話が。
胸の真ん中から切り目を入れて、皮をきれいに剥がされて、広げられて、
肋骨を切り離されて、心臓と肺を取り出されて、
両腕は、肩の関節ごと切り取られて。

だから、見た目は、胸の部分が空洞の人。あるはずのない空洞がぽっかり。

で、台の上に、ごろん、って、心臓とか肺とか。皮を剥がれた腕とか。

あまりにも普通にありすぎて、すごい変な感じ。

ホルマリン漬けになっているから、皮膚の色も浅黒いっていうのか、灰色がかってるっていうか、質感もロウみたいな感じなんだけど、よく見ると人間、どう見ても人間。

しかも、一人一人違う人。あたりまえだけど。
やっぱり、元(?)老人が多かったです。
痩せてたり、太ってたり、
歯がなかったり、頭が薄かったり、白髪だったり。

あぁ、この人たちってほんとに生きてたんだなー、って感じでした。

でも、学生たちは、ふつーに作業してた。
「ぁ、ちょっとその心臓貸してー」
「はいよー、コレ、でかいよ。まぢ。」って感じで。


声をかけると、丁寧に説明してくれて、「触っていいですよ」と。

触りましたよ。広げて見ましたよ、心臓も肺も、腕の神経や血管も。

血液は抜けていて、筋肉の繊維もよく分かりました。

心臓とか肺は、なんていうのかなー、重たくて湿気があるスポンジみたいな感触。

肺は、ふかふかしてました。あは。

やっぱり、絵や写真で見るのとは、大違い。

実際に血管触ったりしてみると、ほえ〜って。
百聞は一見にしかずっていう感じ。

気持ち悪い感じは全然なかった。ドキドキしたけどね。


すごい勉強になったー。


で、夕方になって実習終わるときには、取り出した物をパズルみたいに元に戻して、剥いだ皮かぶせて、シートかぶせて終わるようでして。
寝ているときは、一応人の形していられるのねー、なんて思ってしまった。


でもねー、なんか、顔はあるわけぢゃん?

ふと、「この人って、どういう人生歩んで、どうしてここにいるんだろうな」とか思ってしまった。
医大だから、献体してくれる人がいて、初めて解剖ができるわけなんですよ。
色々な思いがあって、解剖されることを選んだろうな。
正直、すごいな、と尊敬する。

死んでしまったとはいえ、自分の全てをさらけ出すというか、家族にしても、肉親を切り刻まれることを決断したわけだし。

あたしは、できない。まぢ。


皮を剥がれて、肉を切られて、臓器を出されて、バラバラにされる。





うぅ〜〜〜。





帰りにね、一緒に行った先輩が、


「ねね、ぺっぱーは、献体と臓器移植どっちかしか選べないとしたら、どっちがいい?」と聞かれた。










正直、どっちも無理です。


ごめんなさい。


いろいろ知りすぎてる分、リアルに想像してしまうから。



良心の呵責もありますよ。もちろん。


だから、ドナーカードは何度ももらってくるんだけど、結論を出せずに、結局引出しにしまってしまうぺっぱーなのです。


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