長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2004年12月24日(金)

 世間ではクリスマスイヴと言って騒いでいるらしい。国道は車の流れが悪いし、地下街は混雑しているし、地下鉄も乗車率100%超。一寸、迷惑。

 例年通り自宅で一人静かな聖夜を過ごそうとも思ったのだけれど、迷った挙句、結局行って来た。詩人吉増剛造氏のカルチャーライブ。言い換えれば朗読会。でも普通の朗読会じゃない。費用3000円(学生半額)で、中心部から少し離れた場所に位置する花器店の一角で、吉増先生(敢えて先生と呼ばせて貰う。……少なくとも私は氏の講義を受けたという意味も込めて)の他、学生とか院生とか卒業生とか、舞踏家の中村達哉さんとか、吉増先生と十年来の御付き合いの方々とか、様々に、プログラムも無く、セッション? 本当に、滅茶苦茶と言ってしまえば其れまで。面白いとか興味深いとか、言えなくもない。ただ、少なくとも、秩序は無い。
 途中で振舞われたシャンパン(一本3500円だったらしいのだけれど、其れが高いのか安いのか私には解らない)を先生と乾杯する為だけに少しだけ頂戴して、然しお酒を飲まない私には(飲めないのではないらしい、という事が判明したのはつい最近の事……)其れが美味しかったのかどうかすら解らなかった。皆は、美味しいと言っていたので、多分、美味しかったのだろう。
 結局二時間ほど居て、挨拶も其処其処に帰って来た。良いものを見た、若しくは良い経験をした。其れくらいには、思っている。其れ以上にならないのは、しないのは、あまり深入りしたくないからという事が一つと、抜け出せなくなりそうで怖いからというのが一つ。だって、独特だもの。吉増先生の交友関係。舞踏家の故・土方巽とか、写真家のアラーキーとか。……考えるだけでも恐ろしい。

 深入りするのは好くない。私にとっては。一線引かなければ、近く壊れてしまう、と、思う。
 本当は、きっと如何でも良いのよね。今日赴いたのだって、気紛れか昨夜の夢の所為かは知れないけれど、本当はきっと如何でも良かったのよ。或いは好奇心が少々、有ったにしても。学生でいる間に学生らしく、という或る種の気負いが有ったにしても。そんな事は、多分あまり関係無い。


 毎年毎年良い感じにWhite Christmasの北国。偶にはGreen Christmasも良いと思うのだけれど、此処数年はずっと白、若しくは銀とでも言うのかしら。
 ところで最近男性恐怖症が再発しているのよ。……年も暮なのに、厭だ。本当に、引き篭もりたいね。其れでも世間の波に流されて、書くべきことだけは書いておこうと思うのだけれど、こういうのって本当は如何なのだろう。宗教(意に反して主に仏教だったけれど)を一年学んだとはいえ、難しくて解らない。

 Happy Christmas to you....










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