長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2004年08月17日(火)

 お盆に一週間休みを取った兄が、今日、帰る。
 帰る、のか、戻る、のか、私には解らないけれど。取り敢えず、家から居なくなる。

 「お兄ちゃんの妹」であることに、私は疲れている。

 兄は、兄でしかなくて、只の兄なのに、私を縛り付ける存在の一つだ。
 私の領域を勝手気侭に侵す存在。
 敵わない。何年経っても、私は兄に勝つ事なんて出来ないし、私が兄の上を行く事も無い。
 恵まれた兄と、そうでない私の、埋まる事の無い差。
 私が幾等望んでも、周囲は其れを望まない。だから、私は何時まで経っても「お兄ちゃんの妹」でしかないのだ。
 兄を愛した母は、妹を同じようには愛さなかった。
 只、其れだけの事なのだけれど。
 其れだけの事なのに、私は、幾つもの枷を外すことが出来ないで居る。


 窓の外で騒ぎ喚く子供が煩くて、今日も私は眠る事が出来ない。










 <<  道標  >>


一言メッセージフォーム。長文は此方をどうぞ。




片翼 [MAIL] [CLAP!]

My追加