Wakako's Diary 道すがら記

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診察室で - 2002年10月01日(火)

気が付いたら十月になっていた。明日から後期授業が始まる。
歯の検診、解剖の予習、部屋の片づけ、バイト先へのわび、シフト変更報告など、沢山すべきことがある一日だったが、起きてても涙が止まらないし(久しぶりに自分の部屋でこれだけ泣いた)、調子も余りよくなくて、贅沢ではあるが一日眠って過ごしてしまった。

ニューフェース氏達に会うのに疲れてしまったのは、一つには、私が一見快活で愉快で、かつ話の裏表を考えなくていい肩の凝らない女の子に見える(私にそういう部分があるのは事実である)ことと、自分に極めて内省的な部分があることのズレに疲れてしまったのかもしれない。
取り繕うのも嫌だったので、「調子が悪い」と約束を断った某氏に率直に理由を話したが、とてもそんなふうに思えなかったと言われた(どう受け取ったかは知らないがひとまず話を聞いてはくれた)。説明に電話で14分で済んだから、実は診察室でも空いてる時なら話せることなのかもしれない。

診察室でも私はもはやウツに見えないらしく、薬を持っていて安心だろうけど飲まなくて良いものは飲まなくて済むように、と言われている。しかし、なかなか慌ただしい大学病院では、過食の話が出来なかったように、ウツの原因はなかなか話しづらい。

先日購入した、野村総一郎著「精神科にできること」(講談社新書)によれば、「ウツは癌の次に苦しく」、「継続的な服薬が再発予防につながり」、
カンジャには「物事の判断の重み付けが苦手な人が多い(だから全て手を抜かずやろうとして日々過労、張り詰めている)」とのこと。自分の状況を把握する助けにはなる。
この優先順位がつけられないというのは非常に思い当たる節がある。

あと、憂鬱感はほんとに、思うように仕事もプライベートもできず、生きる喜びや原動力を奪うので嬉しくない。花の二十代をどうしてくれる、と恨めしい。

こんな状況でとりあえず診察を受け投薬を受けているわけだが、
この前診察室に入った時、思い出した。
ウツは強いストレスで誘引され、大学院の時2回治療を受けた時は、ストレス原因は論文(あるいはゼミの発表)だった。
大学院生の時の2回目のウツの時、先生にホント力になって頂き、
治療室で、自分もこういうふうに、
弱ったり迷ったりしている人の、ちょっとした手助けがしたいと強く思ったこと。他にもいろいろ理由はあったけど、
それが踏み出したきっかけとしては一番強い。

もちろん、表向きはこう言わない。面接でも、そうでなくても、受けが悪い。教員をやっていて心の問題に向き合いたいと思いましたとでも言っておいた方が余程いい。

ちょっとしたenpowerment。それを職とするために医学部に入り直したのだが、どうなのだろう。これから必要とされる労力に私は堪えうるのだろうか。

果たしてどうなのだろう。やってみるしかないと言えばそれまでだけど。

目の前のことに手一杯になっている間に、あっという間に40になったりするのだろうか。それだけは嫌だイヤダいやだ。
また20代のようなとろ臭さを繰り返すのはもう嫌だ。
もう嫌だ。

もう一人でいるのも嫌だ。
でもこんな私に魅力があると言えるだろうか?

テレビをみてて、醜いと言われた自分のことも笑いにできる山田邦子は強いと思った。私はそこまで強くない。


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