2015年09月07日(月) |
暴力団組長の使用者責任 |
日経(H27.9.7)社会面で、暴力団山口組から離脱した傘下の2次団体が新組織を結成したと報じていた。
この問題では、マスコミは、30年前に山口組が分裂して起こった山一抗争の再現となるのではないかと盛んに報じている。
山一抗争では死者が30人近くに達し、一般市民も巻き添えで負傷している。
しかし、このような激しい抗争は起きないのではないだろうか。
というのは、最高裁が、暴力団の抗争事件において組長の使用者責任を認める判決を出しており、それが暴力団に大きな打撃を与えているからである。
もっとも、この最高裁判決は当該事例について判断したものではある。ただ、その判断の仕方からするとほとんどの暴力団の抗争に該当するであろう。
だかといって、抗争によって一般市民が巻き添えを受ける可能性を放置してよいわけがなく、警戒は絶対に必要であるが。
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