| 2009年05月25日(月) |
司法と、立法・行政との緩やかな関係 |
日経(H21.5.25)16面の「法務インサイド」で、定数不均衡に関し、高名な弁護士の「国民審査で最高裁裁判官に違憲判決を促せ」というインタビュー記事が載っていた。
その考えが悪いというわけではない。
私も、かつては最高裁は定数不均衡に対し積極的に違憲立法審査権を行使すべきと考えていた。しかし、いまは少し違う。
現在の最高裁は、衆議院で3倍以上、参議院で6倍以上という一定程度の不均衡については違憲としつつ、基本的には立法府の判断を尊重している。
他方、立法府は、最高裁を意識して、不均衡をできるだけ是正しようと一応の努力をしている。
つまり三権が緊張や対立状態ではなく、お互いに尊重しながらそれぞれの役割を果たしているという感じである。
そういった状況はもともとの三権分立の理念とは違うのかもしれない。
しかし、司法が過度に違憲立法審査権を行使しない結果、立法・行政も、現在では最高裁長官人事を通じて司法に介入しようとしていない。
そのような緩やかな関係というのは日本的で望ましいのかもしれないと思うようになった。
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