| 2008年11月18日(火) |
「実質的に同一である」ことを立証することは難しい |
日経(H20.11.18)社会面で、朝鮮総連本部の競売事件において、整理回収機構が、朝鮮総連と登記上の所有名義人である「合資会社朝鮮中央会館管理会」が同一であると主張した事件の判決を報じていた。
記事によれば、東京地裁は、合資会社朝鮮中央会館管理会は朝鮮総連とは別の独立会社であるとして、整理回収機構の請求を棄却したようである。
整理回収会社は朝鮮総連に対する債権は持っているが、合資会社に対する債権は持っていない。
それゆえ、合資会社の不動産を競売にかけることはできないのが原則である。
そこで、整理回収機構は、朝鮮総連と合資会社が実質的に同一であるとして、合資会社の不動産を競売をかけようとしたものである。
「○○と○○とは実質的に同一である」というような主張はよくなされる。
しかし、裁判ではなかなかその主張は通らない。
というのは、「実質的に同一」と主張する側が、「実質的に同一である」ことを立証しなければならないが、相手会社のことであるため、十分な証拠がないことが多いからである。
そのため、歯がゆい思いをすることがある。
アメリカのディスカバリー(証拠開示)制度があれば、歯がゆい思いをすることはないのだろうが、ディスカバリー制度は証拠を開示するために著しい負担をもたらすので、日本で採用されることはないだろう。
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