| 2008年09月09日(火) |
JR福知山線脱線事故の補償交渉 |
日経(H20.9.7)社会面に、JR福知山線脱線事故の補償交渉が難航しているという記事が載っていた。
記事によれば、「JR西日本側は、交通事故と同様に、賠償額を機械的に決めようとしており、遺族側は反発を強めている」とのことである。
この事件では被害者に過失はないから、死亡による逸失利益がいくらかが大きな問題となる。
死亡逸失利益とは、生きていたら得たはずの収入が得られなくなったことに対する賠償である。
現在の交通事故の裁判実務では、亡くなったときの年齢と、その人の年収を基準に逸失利益は算定される。
そうすると、低い年収の人の場合は、それが算定の基準となるし、また、自営の人は、原則として、税務申告している収入が基準になるから、賠償額が低くなってしまう。
そして個別事情はほとんど考慮されないから、そういった人たちは不公平感を持つであろう。
JR西日本が賠償額を減らそうとして無理な主張をしているわけではないが、両者の溝はなかなか埋まらないのではないだろうか。
|