| 2008年07月18日(金) |
知財高裁が、裁判傍聴記を著作物と認めず |
日経(H20.7.18)社会面に、ネット上で人気の裁判傍聴記がブログに無断で掲載されたとして訴えていた事件で、知財高裁は、「傍聴記は著作物と認められない」として、1審の判断を支持し、控訴を棄却したという記事が載っていた。
その記事を読んで「裁判傍聴記が著作物として認められないのか」と少し驚いた。
確かに、著作権法10条2項は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」は著作物に該当しないと規定されている。
そのため、事実の報道である新聞記事には著作権法の保護はないと言われることがある。
しかし、同じ事件でも、新聞によってその表現の仕方は異なっており、そこには記者の創意工夫がみられるのが普通である。
それゆえ、新聞記事一般が著作物に該当しないわけではなく、むしろ、著作物に該当しない記事とは、火事や交通事故など事実だけを簡潔に伝える記事など、限定的に考えられている。
個人的に書いた裁判傍聴記の場合は、被告人の態度、裁判官の表情などの書き方において一般の記事以上に創意工夫がみられるであろうから、著作物と認められることの方が多いと思われる。
にもかかわらず、1審、知財高裁が一致して著作物と認めなかったのは、その傍聴記が、単なる事実のみを簡潔に書いたものであったからなのかも知れない。
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