| 2008年05月26日(月) |
日本の刑務所の処遇は甘いか |
日経(H20.5.26)5面に、「インタビュー 領空侵犯」というコラムで、外資系証券会社の外国人(アメリカ)が、日本は外国人を広く受け入れるべきと主張していた。
その上で、「但し、日本では外国人が罪を犯しても、刑務所で働いてお金をもらって自国に帰れる。米国ではこんなことはない。日本的な刑罰は外国人には効果ない。」と答えていた。
要するに、日本は外国人を広く受け入れると同時に、治安対策については厳格に対応すべきだということだろう。
その総論には賛成だが、「外国人が罪を犯しても、刑務所で働いてお金をもらって自国に帰れる。」という部分は誤解を招く表現ではないかと思う。
受刑者が刑務作業で支給される作業報奨金は、平均して一か月(1日ではない)4000円程度だからである。
もっとも、外国での生活水準を考えると外国人には多すぎではないかとも思える。
ただ、外国人受刑者のうち、中国、韓国・朝鮮、フィリピンで60%を占めており(残りの40%にはもっと生活が豊かな国の受刑者もいる)、それらの国では月4000円が「多すぎ」とはいえないのではないだろうか。
ちなみに、1993年の調査だが、ドイツで月1万3千円弱、ベルギーで月1万5千円ないし1万8千円、デンマークで月2万円弱が支給されているという報告がある。
また、アメリカの下院では、日本で服役した米国の青年が低賃金で強制労働をさせられたとして問題になったそうである。
確かに、日本の刑事政策では、できるだけ実刑を避け、刑務所に入っても仮釈放をなるべく早く認めるなど、社会内で処遇することを重視してきていた。
しかし、刑務所内での処遇自体については、日本がとくに甘いということはないと思う(むしろ、刑務職員による虐待が問題になっているくらいである)。
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