| 2008年02月25日(月) |
三浦容疑者を逮捕−時効制度はなぜあるのか− |
日経(H20.2.25)社会面トップで、ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で逮捕された三浦容疑者について、ロサンゼルスに移送する手続きに入ったと報じていた。
逮捕されたのは、新たな証拠が発見されたことと、アメリカでは殺人罪には時効がないからということのようである。
日本の法律になじんだ者としては、「時効がない」というのは不思議な感じがするが、時効制度は論理必然ではなく、政策的なものに過ぎない。
時効制度がなぜあるのかについては諸説あるが、多数説は次の点を時効制度の趣旨として挙げている。
1 長期にわたって起訴されない状況が続いたという事実状態を尊重するため
2 証拠の散逸によって生じる誤判のおそれを防止するため
しかし、「起訴されない状況が続いたという事実状態の尊重」という理由については、なぜ「起訴されない事実状態」を尊重しなければならないのかという疑問がある。
また、「証拠の散逸によって生じる誤判のおそれの防止」については、証拠が十分にある場合にまで刑罰を免れさせる必要はないのではないかという疑問がある。
むしろ、時効制度の実際上の理由としては、捜査機関側の負担軽減ということが大きいのではないだろうか。
しかし、捜査機関負担の軽減というのは訴追側の都合である。
他方、被害者側の感情は、時の経過によっても癒えるものではないだろう。
そうであるならば、重大事件については、時効をなくすか、例えば50年という長期間とするかなどを検討してもよいのではないだろうか。
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