今日の日経を題材に法律問題をコメント

2007年11月29日(木) 守屋前事務次官の妻が収賄容疑で逮捕

 日経(H19.11.28)1面で、守屋前事務次官と妻が収賄容疑で逮捕されたと報じていた。


 妻は公務員ではないが、「身分のないものでも共犯とする」という刑法65条1項の規定を適用したものである。


 ただ、「身分と共犯」については刑法理論と絡んで、かなり複雑な学説の対立がある。


 私が受験生時代の受験界の通説は、収賄罪などの真正身分犯については、65条1項の「共犯」とは教唆犯と幇助犯のみをいい、共同正犯は含まないという解釈であった。


 この事件では守屋事務次官の妻名義の口座に入金があったようであるが、この見解によれば、守屋事務次官の妻は共同正犯ではなく、収賄罪の幇助犯ということになる。


 これに対し、判例は、65条1項の共犯とは「共同正犯」を含むという解釈である。


 したがって、守屋事務次官の妻と守屋事務次官とは共同正犯ということになる。


 妻名義の口座に入金があった以上、妻も収賄罪の共同正犯という見方が素直であろうと思う。


 したがって、65条1項の共犯とは「共同正犯」を含むという判例の解釈は今後も揺るがないだろう。


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