| 2007年09月12日(水) |
余罪もできるだけ起訴する傾向 |
日経(H19.9.12)社会面に、「覚せい剤欲しさに280件もの窃盗を繰り返した」という記事が載っていた。
覚せい剤を買うためだけに窃盗を繰り返すことはないとは思うが、それはともかく、280件も窃盗をしていても、これまでは、起訴する件数は多くても10件もなかったように思う。
それは、件数が多いと被告人が犯行をよく覚えておらず、証拠が不十分な場合が多いこと、件数がある程度以上になると、刑の重さにはあまり影響しないこと、すべて起訴しようとすると捜査の負担が加重になること、捜査が長引き裁判が長期化することは望ましくないことなどの理由からである。
しかし、そうすると、被害者によって事件処理の結果が違ってくることになる。
また、弁護人としては、少しでも刑が軽くなるように、被害弁償して示談してもらおうとするのであるが、その際、被害者すべてに被害弁償して示談すべきではあるが、用意できる示談金が限られているため、起訴された事件だけ被害弁償することが多い。
しかし、これでは不公平であるし、とくに最近は被害者保護の要請が強い。
そのため、最近は、被害届が出ていて、かつ証拠がはっきりしている事件は、できるだけ起訴しようという傾向になっているようである。
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