| 2006年09月12日(火) |
最高裁は凍結精子訴訟で認知を認めず |
日経(H18.9.12)社会面に、凍結精子訴訟すべて終結という記事が載っていた。
凍結精子訴訟とは、夫の死後、凍結していた精子で体外受精し、出産した子供について、夫の子と認知するよう求めた訴訟である。
その種の訴訟が最高裁に三件係属していたが、最高裁はいずれも認知を認めなかった。
最高裁が請求を認めなかった理由は、夫の死後、凍結精子で出産する事態を法律は予想していないというもののようである。
しかし、法律が予定していない事態が生じた場合、裁判所が、解釈でそれを補うことはしばしばあるから、「法律が予定していない」というだけでは理由として不十分である(最高裁も、それだけを理由にしてはいない)。
今回のケースで父子関係を認めるべきかどうかは、結局は、生命倫理、社会科学、社会通念など様々な見地から検討を加え、広く議論して結論を出すべき問題であろう。
いいかえれば、少数の裁判官が法律に基づいて判断することには馴染まないといえる。
その意味で、最高裁が判断を自制して、結論として認知を認めなかったことは適切であったと思う。
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