今日の日経を題材に法律問題をコメント

2006年07月11日(火) 罰金刑にも執行猶予が付く

 日経(H18.7.11)社会面で、社会保険庁の職員が政党のビラを配布したとして国家公務員法違反に問われた事件で、東京地裁の判決に対し、検察庁が控訴したと報じていた。

 この事件で東京地裁は罰金10万円、執行猶予3年の判決を言い渡しており、検察庁はそれを不服としたものである。


 罰金刑に執行猶予が付けられることには違和感があるかもしれない(以前、司法試験の択一試験で、「罰金刑に執行猶予が付けられるか否か」という問題が出た記憶がある。)


 執行猶予制度は、もともと短期自由刑の弊害を避けようとするものである。

 そうすると、自由刑でない罰金刑に執行猶予を付すことは制度趣旨に反しているようにもみえる。

 しかし、執行猶予制度には、取り消しの可能性を警告することによって被告人の再犯防止を図るという趣旨もある。


 そのような見地から、法律は、罰金刑にも執行猶予を付けることを認めているといわれている。


 そうはいっても、罰金刑が取り消されても、お金を払えばいいわけだから、威嚇効果は少ないと思う。


 そのせいか、罰金刑に執行猶予が付されることは多くはない。


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