| 2006年05月15日(月) |
監査法人の責任限定契約締結要求に企業が難色 |
日経(H18.5.15)21面に、「責任限定契約で企業と監査法人が攻防」という記事が載っていた。
新会社法では、株主代表訴訟について、会計監査人と責任限定契約を締結できるようになった。
この契約を結んでおけば、株主代表訴訟を起されても、会計監査人の責任は限定されることになる。
そこで、監査法人が企業に責任限定契約を結ぶよう迫っているのだが、企業はそれに対し否定的な対応をしているというのが記事の概要である。
監査法人の中には、「契約を結ばないと、監査法人の資力を狙って濫訴される可能性がある」と示唆して、責任限定契約を迫ったこともあるそうである。
しかし、株主代表訴訟の濫訴に対しては、それを防止するための一定の手当てがなされているから、責任限定契約がないからといって濫訴が増えるとは思われない。
また、記事の中で、弁護士のコメントとして、「責任限定契約を締結していないと、監査法人は厳しい意見をつける傾向になるから、責任限定契約を結ぶことは企業にもメリットがある」という意見があった。
しかし、責任限定契約を締結しているかどうかで監査法人の意見が変わるということ自体が問題である。
結局、企業にとって、監査法人の責任限定契約を締結するメリットはないと思われる。
監査法人が足りず、企業が無理やり監査をお願いする事態にでもならない限り、監査法人の責任限定契約締結の要求は通らないのではないだろうか。
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