2002年01月24日(木) |
マイカルの社債について |
日経朝刊17面に、マイカルの社債、100億円が保有者不明との記事があった。
この記事を読んで、マイカルがつぶれたとき、社債を保有していて、それがほとんど紙切れになってしまった人から相談を受けたことを思い出した。
その人の言い分は、「社債を販売した証券会社は、マイカルが危ないなんて一言も言ってくれなかった。購入した時点で、マイカルの経営状態は悪化していたのに、それを知らせず販売した証券会社は詐欺である。」ということであった。
しかし、いろいろと話を聞くと、マイカルが何の会社か知らずに社債を買っていることが分かった。「サティ」というスーパーの名前も、聞いたことがなかったそうである。 それなのに、マイカルの社債を買ったのは、担当者から、他の社債より利率がいいと勧められたからである。
相談された方は、退職金でマイカルの社債を購入していたから、非常に気の毒であった。
しかし、マイカルの社債を勧められたとき、なぜ、他の社債より利率がいいのかを考えないといけなかったと思う。 それを考えずに、勧めるられるまま、何の会社かも分からずに購入するという姿勢は、問題といわざるを得ないだろう。
社債とはいえ、投資しているという自覚が必要であるのに、自覚のない人があまりにも多いのではないだろうか。 (その方を非難しているのではなく、投資しているという自覚がなく、担当者に言われるまま金融商品を購入する人があまりに多いのではないかと思い、注意を喚起したいのである。)
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