そして目を開けた。 しなびたこんにゃくをわかめであえたような顔がそこにあった。
『…妻よ、こんにゃくは言い過ぎだ』
やかましい。てめえの仕業なんだろう、このあほ深層水!!
『創生神!3年越しに同じボケをやるんじゃない!』
それはこっちの台詞だ。ようやく忘れていたところだったのに。 今回のことは全部お前の仕業だな?!
『ちなみに私が誰だかわからない読者は、 2002年2月22日からの「ママになる!」シリーズを参照! 恐怖の大王の父であり、なぜかこの男の夫であり、 世界を支配する偉大な力の持ち主。畏れ敬え』
言わんでいい。思い出したくない。
『妻ちょっと老けたか?』
妻言うな!オレは今も認めてないからな!
『やれやれ私のいったいどこが不満なのか。 タバコをやめさせようと小芝居までうったのに』
やはりお前か!! ていうか小芝居で世界をいじるな!
『いいか妻、愚かな人間にはまだわからぬかもしれんが、 タバコは体に害なのだぞ。』
うん。
『お前初詣で何と言った?』
長生きしたい。
『それだ。 そのみみっちい願いを叶えようとしてやったのだ! 感謝こそされ罵倒される覚えはない。』
う、うーん…。それは認めるけど、 だからってヒゲモゴモゴフィーバーはやり過ぎなんだよ! 大体、タバコが体に悪いことくらい、みんな知ってるよ。
『何?』
タバコも吸いたいけど長生きもしたいから、 神様にお願いするんじゃないか。
『そ、そんな自分勝手な理屈があるか!』
自分勝手じゃない、人間は奥が深いんだ。
『…深いのか。』
深いぞ。
『そうか。言われてみれば、私は人間というものをよく知らない。 これはもう少し調べてみる必要があるな。 妻の星だし、次男のキリストを留学させた星でもあるし。』
キリストって…あの?
『よし、私も行くぞ。』
は?
『人間となって地球にホームステイする。妻、案内してくれ!』
えええええ――?!
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