2002年02月22日(金) |
朝起きると、直径1メートルのたまごがあった。 |
朝起きると、枕元に直径1メートルのたまごがあった。
生んだ覚えはないから、何かが置いてったんだろう。 でもなんでここに来たんだろう。 こんな貧乏学生の、しかもこんな汚い部屋に。 何がうまれるんだろう。
──ゾクッ。
なんだ?!この悪寒は!? ここで「エッグ……」とか呟いたらサガフロ2の世界だろうがって オレ何言ってんだよ。混乱してる場合じゃないよ。 おい窓開いてるよ。寒かったのこのせいかよ。
──コツコツ。
!? ええ?! なに?! うまれるの!?
──コツコツ。
ひいいい!! 鳥か、は虫類か、それとも宇宙人?!
──コツコツ。入ってますか。
おいおいなんだ、トイレじゃないんだぞ。しかも入ってるのそっちだろ?! ……。 ……しゃべった?
──コツコツ。入ってますか。
あーっ…い…入ってます。 答えたけどどうしよう! こわいよ! これはきっとエイリアンか宇宙人か火星人かそのへんだよ!
──パリ。
ぎゃ──っ!! てっぺんにヒビ!! 急げガムテープで補修だ! 絶対に生まれさせるな!
──パリパリ。
今度は下だ! ダメだ間に合わない! 窓から捨てろ! よいせ、よいせ…って重っ!! なにこれ持ち上がらない! 誰か警察呼んでー!
──メリメリメリ…
うひぃ──ッ!! メリーさんのヒツジじゃないんだぞ! やめろやめ…っ! 出てくるな! よくわからんがヤバイ気がする! ああこれで地球はオシマイ、地獄の日々が始まるのだ……
──ハァイ!
………なんだ?フレンドリー? 穴からのぞくはつぶらな瞳。その姿は、さながらフーセンまんじゅう。 たいしてわるいやつには見えないが。
──ママ!
えっ! やっぱこの展開だとそうくるわけ?!
──ママ!
かくして私は…平凡な独身男子大学生の身ながら、 なりゆきでママになることになりました。私の運命やいかに!
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