2005年02月10日(木) |
神様、地球にホームステイする |
そんなわけで、今私の家には、神様がいます。
『夜は暗いから寝る。昼は明るいから起きる。 どうだ、うまく作ったものだろう?』
ああ、はいはい。
『なんだこれは?』
ご飯とたくわんと味噌汁。
『ああそうか、これを胃袋に入れて、消化して動くんだった。 そうだった。なにせ結構前に作ったからな』
あの、オレ、すごく不安なんだけど。
『なぜだ?ちゃんとお前と同じ人間の男に化けたつもりだが』
あのさ、服着てくれる?
『え? こんなの私が作ったときはなかったぞ!』
服!
『わかったよ、着ればいいんだな、着れば』
Tシャツとジーパン姿の神様。 こんな姿を神棚に飾っても、ちっともありがたみがない。
いい? とにかく、黙って歩いてくれよ。黙って。
『会話はコミュニケーションの基本だ。』
ダメ! それから、間違ってもオレのこと妻とか呼ばないように!
『真実は闇を照らす光だ。』
そんなことはいいの!
『愛が芽生えると人は臆病になるのだ。』
そんな話してないだろ! って、そんなの、どこで覚えたんだよ。
『キリストが“地球ガイドブック”を書いているんだ』
いい? 教科書どおりにならないのが、オレたち人間なの。 だから、その知識とりあえず忘れよう。な?
『わかったわかった、早く外に行こう』
実に不安だが、私は神様を繁華街に連れ出すことにした。
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