屯所に帰ると、辺りがなにやら騒がしい。
「どうしたんです」 「沖田さん。古高俊太郎が捕まりました。今詮議にかけてます」
古高?! …というと…あれだ。ろうそく。土方副部長のSMプレイ。
「君!」
は、はい?
「時間だ。中の隊士と交代してくれ」
げえ!!すぷらったの予感!!
蔵に入ると、まさしく史実どおりに逆さづりの古高俊太郎。 それに吐け吐けと言って水ぶっかけてる隊士。
そして――白皙の副部長。
…おー。映画のとおりじゃん。
どうも。交代しまーす。はい。休憩行ってくださーい。
「あ、すまんな田辺」
田造ですけど…ま、いいや。あ、副部長もどうぞお茶でも
「いや。これはおれの仕事だ」
私、何すればいいですか。
「見てわからんか、水責めだ」
はい。あ、どうも古高さん。 私はこれからあなたに水かけます田造です。よろしく。
「なんど聞かれても同じこと。早く殺せ!」
これからろうそく台にされるとも知らずに、君もなんだかなあ。 ねえ早く吐いたほうがいいよ。ほら、例の火事大作戦だよ。
「?! 貴様、知って…?!」
火事にすると文化財とか燃えちゃうし、 京都が観光都市になれなかったら君の責任だぞ。 そりゃ坊さんに会いたかったのはわかるけどさー
「ぼ…坊さん?」
有名だよ―― 火事場で会った坊主に恋をしてまた会いたい一心で振り袖に火を。
「ち、ちがう。それは」
俗に言う振り袖火事だね。究極の愛の形。
「ちがうそれは俺じゃない!それは話が混ざっている!」
はー。あんた坊主フェチ?
「ちがう!だから俺が計画したのは京都を焼いてその隙に天皇を!」
「…その話本当か」
「!!」
え? あ、やばい。ちょっと古高吐くの早かった? あのー、副部長、私、せっかく釘とろうそく持ってきたんですが…
…。ハッピバースディトゥーユー♪
〈続〉
|