山ちゃんの仕方がねえさ闘病記
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2003年08月14日(木) 【写真付】福田先生が来てくださる

私がこの病室に入ってから約一ヶ月、まわりの3人は入れ替わってしまい、徐々に主のようになって来た。

昨日窓際の空いていたベッドに新しい患者さんが入った。昨日の午前中、一人の女性がつかつかと黙って部屋に入ってきて、奥の空いていたベッドで荷物をひろげた。何事かと思って横目で見ていると、ご主人の入院準備なのか。遅れてやってきた看護婦さんと慣れた感じで話している。

お昼ごろになると看護婦二人に連れられて中年の男性が重い足取りで入ってきた。
「K藤さんです。よろしくお願いします。」
という看護婦の声に、こちらも振り返って
「よろしくお願いします。」
と返したが、その男性は全く反応せず、咳き込みながらゆっくりとベッドまで進んだ。挨拶もしたくないくらい具合が悪いのだろう。だから入院するんだ。そう思うことにした。自分も最初の日はこうだったのだろうか。

看護婦とのやり取りに聞き耳を立てていたわけでもないが、何度か入退院を繰り返しているらしい。看護婦には口をきくみたいだが、その口調はいささか横柄だ。昼食を届けた看護婦に
「そごさ置いでけんだ。」 (字にするとそれほどに感じないが)

今朝、朝食前に彼が私のベッドの前を通過したので「おはようございます」と声をかけたが、振り向きさえもしなかった。そんなにコミュニケーションしたくないなら個室に入ればいいのに。こっちが疲れるぜ。

今日はインターフェロンを注射していないのに、午後からまた熱が上がりだした。一応胸の写真を撮ってみることになったが、結果は特に異常はなかったようだ。

午後は熱のためずうっと寝ている。腰にも良くない。また変になりそうだ。

夕方、武蔵野大学で教授をされている福田弥夫先生が見舞ってくださった。ついさっき八戸に着いたそうだ。先生に会うのはお正月以来だが、ホームページにもしょっちゅう書き込みしてくださるので、そんなに久しぶりの感じがしない。妻も松田一氏から聞いているので、福田先生とはどんな人なのか興味があったらしい。いろいろと最近掲示板に書き込んでくださった話題で盛り上がる。

『芋きん』と『墨田八景』
お土産に先生から頂戴したのが、私は知らなかったが、浅草名物「芋きん」であった。これがなかなかおいしい。そしてレトロな箱に入り、レトロな包装紙に包まれている。箱には

土手の めいぶつ
まんまる 月夜
いつも 芋きん
ほうや ほや

なんて書いてあったり、包装紙には「墨田八景」が印刷してある。

浅草 晩鐘
柳橋 夜雨
向島 秋月
大川 暮雪
今戸 帰帆
吉原土手 落雁
待乳山 青嵐

あとの一つは包装紙がちょうど切れていて見えない。ネットで検索してみたが、「隅田川八景」というのは広重の時代からあるみたいだが、上記の場所とはちょっと違うみたいだ。こういうのを頭の片隅に入れながら浅草を散策するなんていうのもいいかも知れない。


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