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2010年06月17日(木) ■ |
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「ペヤング」の名づけ親になった男 |
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『オトナファミ』June 2010 No.24(エンターブレイン)の特集記事「いますぐ食べたい! うちの地元のカップ焼きそば」より。東日本代表のペヤングソースやきそばの初代CMに出演されていた、9代目桂文楽さんへのインタビューから。
【インタビュアー:CMのお話が来たときの経緯は?
9代目桂文楽:当時、私は『末広演芸会』というテレビ番組で大喜利をやっていて、番組の中で「四角い顔だ四角い顔だ」ってネタにされていたんですよ。そんなある日、全然面識のなかったまるか食品の当時の社長さんが、私のところに来ましてね。今度発売するカップ焼きそばが業界初の弁当箱型だって言うんですよ。それで、パッケージと顔の四角さをかけて、CMに出演してほしいと言うので、OKしたんです。
(中略)
インタビュアー:撮影のエピソードを教えてください。
9代目桂文楽:最初、台本の段階では”ペアでヤングなソースやきそば”っていう商品名だったんです。でも、音入れの段階になって台詞を言ってみたら、どうしても時間内に収まらない。なんとか早く喋ろうとしているうちに少し省略されて「ペアヤング〜」になっちゃって。同席していた社長さんはそれでもいいと言ってくれたんですが、これがまた言いづらいし、やっぱり収まらない。そしたらやりやすいようにやってみてくれって言われまして、言いやすいように言っていたら「ペヤング〜」になったんですよ。社長さんもそれでいいって言うので決まりました。音入れの段階で台詞が時間内に入らないから、商品名を変えちゃったというんですから、凄いことですよね。】
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このペヤングのCM、子供のころに観たような記憶がなんとなくあるのですが、九州在住の僕にとっては、カップ焼きそばは『UFO』で、ペヤングそのものをあまり見たことがないんですよね。 この『オトナファミ』の記事を読むまでは、『リンカーン』で浜田さんのバースデー企画として「超巨大ペヤング」を作っていた印象が強く、関西のメーカーなのだと思いこんでいました。 ちなみに、この記事によると、ペヤングをつくっている「まるか食品」は、1929年創立で、従業員は100人。本社は群馬県伊勢崎市にあるのだそうです。
ちなみにこちらが9代目桂文楽さん。 うーん、たしかに……四角い。 「四角いカップ麺」というのは、ペヤングが最初だというのも初めて知りました。
それにしても、このインタビューを読んでいると、1970年代半ばというのは、まだ牧歌的な時代だったんだなあ、と思います。 CMも、けっこう「出たとこ勝負」みたいな感じで撮っていたんですねえ。それで商品の名前も変えてしまったということは、パッケージも作り直したのでしょうか。
「ペヤング」がすっかり定着してしまった今となっては、「ペアでヤングなソースやきそば」なんて長ったらしい名前は変更して正解だった、という感じですし、なんでそんな名前をつけようとしたのか疑問にすらなるのですが、「ペヤング」になってしまうと、元の名前は想像もつかなくなってしまいますね。
「ヤング」はともかく、なにが「ペア」だったのだろう…… (この記事によると、「ふたりで仲良く食べてほしい」という願いがこめられているそうです)
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