|
|
2008年03月26日(水) ■ |
|
エジソンが電球の発明で「1万回の失敗」を繰り返したときの言葉 |
|
『非属の才能』(山田玲司著・光文社新書)より。
【あの発明王エジソンもまた、学校を追い出された少年だ。 1+1さえわからなかったエジソンは、どうしても教師と馬が合わず、わずか3ヶ月で放校処分となってしまう。 そんなエジソンに対して、もともと小学校の教師で教育熱心だった母、ナンシーは、ホームスクール形式で勉学を教えた。 彼女が特に気をつけたのは、エジソンの旺盛な好奇心を潰さないこと。ナンシーはエジソンのためだけに、地下室にさまざまな化学薬品をそろえ、エジソンは自分の好奇心のおもむくままに物事を調べ、実験にチャレンジすることができた。 のちに電球の発明で1万回もの失敗を繰り返したとき、エジソンはこう言っている。 「失敗したのではない、1万回うまくゆかない方法を見つけたのだ」】
〜〜〜〜〜〜〜
これを読んで、新潮文庫の「Yonda?」や「日テレ営業中」などを生んだコピーライター谷山雅計さんが、その発想法を書かれた著書『広告コピーってこう書くんだ!読本』のなかで、「良いコピーをつくるために大事なのは、とにかくさまざまな角度からたくさんのサンプルを生み出し、そのなかから良いものを選ぶ眼を身につけていくことだ」と書かれていたのを読んだことがあります。 僕は、「優れたコピーライターなら、しばらく頭をひねっていれば、突然『これだ!』というような「正解」のコピーが頭に浮かんでくるものだと思い込んでいたので、この話は非常に意外だったのです。
歴史にのこる新しい発明や発見をした人の話を読んでみると、どんなに「天才」と称されている人でも、いきなり「正解」にたどり着くことはほとんど無いようです。 エジソンには、「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」という有名な言葉があります。「頭のよさ」とか「才能」だけあれば、エジソン以上の人は同時代の発明家にもいたのかもしれませんが、エジソンを「発明王」にしたのは、この「1万回もの失敗」(でも、誰が1万回なんて数えたんでしょうね。モノ好きな人もいたものです)にも諦めない執念と、それを「1万回うまくいかない方法を見つけた」と言い放ってしまうポジティブ思考だったような気がします。 僕たちは、「たった1つの成功」と「それ以外の無数の失敗」というふうに「成功した方法」と「失敗した方法」を全くの別物として考えがちなのですが、エジソンにとっては、「成功した方法」というのは、「無数にある試すべき方法のうちのひとつ」でしかなかったのです。 なかなかうまくいかなくても、くじけずにさまざまな方法を試していったことが、結果的に「成功」につなかったのでしょう。 こういう人は、やっぱり「強い」ですよね。
まあ、実際には「1万回失敗し続けて結局電球を発明できなかった人」とかもいて、その人は「往生際の悪い人」だと後ろ指さされていたりもしたんでしょうけど。 最終的には「結果を出した人の勝ち」というのもまた、一面の真実。
|
|