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2006年08月16日(水) ■ |
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「だめんず」に引っ掛かる女性の見分けかた |
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「爆笑問題の文学のススメ」(爆笑問題著・新潮文庫)より。
(爆笑問題のお二人(太田光、田中裕二)と眞鍋かをりさんの司会で、気鋭の作家をゲストに迎えるトーク番組「文学のススメ」を書籍化したものです。倉田真由美さんがゲストの回「ダメ恋愛克服のススメ」の一部)
【田中:かをりちゃんは「だめんず・うぉ〜か〜」ではないの?
かをり:ダメ男に引っ掛かったことは一度もないですね。安定志向なんで、暴力とかも振るわれたことないし、お金をたかられたこともない。
太田:かをりちゃんはおじさんキラーだから。
かをり:そんなことはないですよ!
太田:金持ちとしか付き合わない。
田中:そんなことはないだろ!
太田:54歳の会社社長とか49歳の医者とかね。
田中:誰だよ、それ! なんで年齢だけそんな具体的なんだよ。
倉田:眞鍋さんの場合、服装を見てても、「だめんず」じゃないですよ。センスいいから。
かをり:服装を見ただけでわかるんですか?
倉田:大体わかりますよ。結局、服装選びも男選びも、司令塔は自分一人なので、同じようなセンスが出るんですよね。だから、アバンギャルドな服着てる人ってアバンギャルドな男を選ぶし、「どこで買ったの?」みたいな変なブローチつけてるような人は、個性的な変な男を選ぶ傾向がある。
田中:外見的には服装なかに表れるんでしょうけど、内面的に「こういう性格の人はダメな男にひっかかっちゃう」っていうのはあるんですかね?
倉田:初めて付き合った男がメチャクチャひどくて、そっから壊れちゃうっていうのもあるんだけど、多いのは、学習しないタイプの女の子。そういう子って、「ひどい男と付き合っちゃったわよ。以上」って感じで、次はまた最初から繰り返しますよね。どんどんリセットしていくだけ。
田中:それって、結構「悲劇のヒロイン」を気取っちゃってるところもあるんじゃないですか?
倉田:ああ、あるかも。メチャメチャたかられてるんだけど、「あたしって彼に尽くしてるの」みたいな感じで、ちょっと嬉しそうにみんなに言って回ってたりしますからね。
太田:例えば、「危険な男」が好きっていう人もいるじゃない。そういう女性は「だめんず・うぉ〜か〜」に多いでしょ。
倉田:そうそう、多い。
太田:そういう女の人って、「あたしがいてあげないと、この人ダメになっちゃうんじゃないかしら」って勝手に思ってるケースが多いよね。
倉田:だから、芸人さんと付き合うような女の人って割とそうじゃないですか?
田中:いや、どうなんだろうなあ。僕はまったく危険じゃないと思うんですけど……。
(中略)
かをり:でも、芸人さんって、売れるか売れないかどっちかだから、そういう人と付き合う女性って勇気があるというか……。
倉田:人生を賭ける相手としては危険でしょう。バクチですよ。】
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「見かけで人間を判断するな!」なんて、ファッションセンスがなく、それを磨こうというマメさもない昔の僕は、憤っていたものです。 しかしながら、こうして30年以上も生きて、いろんな人を見ていると、倉田さんが仰る「服装選びも男選びも、司令塔は自分一人なので、同じようなセンスが出る」という言葉の意味、すごくわかるような気がします。 中学校の生活指導の先生の「服装の乱れは心の乱れ」なんて言葉に「ケッ!」とか反発していたのだけれども、確かに、ちゃんとした生活をしている人というのは、ブランドとか値段とは関係なく、清潔で他人に不快感を与えない服装をしていることが多いし、その逆もまた真だな、と思うのです。僕の「ファッション不精」は相変わらずで、今だに周囲から「その組み合わせ、おかしくない?」とか苦笑されたりもするのですけど。 そして、この「学習をしない女の子」って、けっこう多いですよね。「前に付き合ってたひどい男」とようやく別れたはずなのに、新しく付き合いはじめた相手は、「うーん、前の男とすごく似たようなタイプにしか見えない……」という女性。前に「派手で遊び好きで金遣いが荒い男」に苦労させられたのなら、「地味でも堅実な男」を選べばいいと思うのだけれど、やっぱり、異性の「好み」というのは、そう簡単には変わらないみたいなのです。それで、結局同じ「失敗」を何度も何度も繰り返してしまう……
あと、傍からみたら、絶対に「利用されてるだけ」みたいに見えるのに、本人は「私がいないとあの人はダメになっちゃうから……」っていう「尽くすタイプ」の女性もけっこういます。そんな男、「あなたがいてもいなくても既にダメ」だと思うのだけれど、本人にとっては、逆に「自分が尽くしがいのある相手だったら、どんな男でもいい」みたいなところもあるみたいで、男女関係というのは、本当にいろんなパターンがあるものだな、と考えさせられることは多いのです。あんまり他人に迷惑がかからなくて、当人たちが幸せならば、とやかく言うようなことではないですけどね。
しかし、眞鍋さんの「ダメ男に全く引っ掛かったことのない人生」というのも、なんだかそれはそれでつまらないような気もします。 僕も「だめんず」の一員だからなのかもしれませんが……
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