|
|
2005年10月09日(日) ■ |
|
「昔は、かまうんじゃなくて大事にしたの」 |
|
「赤塚不二夫のおコトバ〜マンガ人生50周年記念出版」(二見書房)より。
(マンガ家・赤塚不二夫さんの身近な人たちへの言葉を集めた本の一部です)
【親がね、ダメなの。 子どもを大事にしないの。
田中順子(フジオ・プロ スタッフ)〜仕事場にて/平成11年頃
(以下は田中さんのコメント) 未成年や子どもが事件を起こしたとき、何度か聞きました。 「昔のお母さんは子どものことを一番大事にした」と先生が言うので、「昔のお母さんは忙しくて子どもをかまっていられなかったけど、今のお母さんは余裕があるし、それなりに大事にしているのでは?」と聞くと、「昔はかまうんじゃなくて大事にしたの、今はね、あれは大事にしているんじゃないの、ダメにしているの」。 「大事にする」の意味を今でも考えています。】
〜〜〜〜〜〜〜
僕もこの言葉を読んで、「大事にする」の意味を考えました。なんだか、すごく本質をついた言葉だなあ、という印象があったんのですが、実際に子育てをしたこともない僕には、自分が正しい解釈ができるという自信がありません。でも、この言葉を紹介してみたかったのです。 昔のお母さんに比べて、今のお母さんのほうが「余裕がある」のかと言われると、今の時代は今の時代なりに、「お母さんの仕事」は増えているのでしょうし、「お母さんの仕事」と同時に「社会人としての仕事」を持っている人も多そうです。それでも、「かまうのと大事にするのとは違う」というのは、確かにそうなのかなあ、と感じます。親にも「自分の人生」がある、というのは間違いではないし、「子どものことを一番大事にする」という考え方も、時代にそぐわなくなっている面はありそうですが、少なくとも、「してあげる」ことだけが「大事にする」ということではないのだろうなあ、という気はします。いや、僕も大人になってみてわかったのですが、自分の子どもへの接し方というのは、親にとっては試行錯誤の連続なのだろうし、自分の親もきっとそうだったのでしょう。 本当に「大事にする」っていうのは難しいなあ、と思うし、「かまう」というのは必ずしも悪いことばかりではないのだろうけど、結局は、形式ではなくて、親の気持ちの問題だということなのかなあ……
|
|