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2005年05月11日(水) ■ |
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「お〜いお茶」、リニューアルの波紋 |
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共同通信の記事より。
【飲料大手の伊藤園は10日、「お〜いお茶」をリニューアルし16日に発売すると発表した。主力商品を20年ぶりに改良、成長が見込まれる緑茶市場での競争激化に対応する。 新しいお〜いお茶は、香りが豊かな国産茶葉を選び抽出、従来よりも香ばしいのが特長。急須による入れ立ての香りと味わいを実現したという。 同社は1985年、日本で初めて缶入り緑茶飲料を発売してヒット。国内緑茶飲料市場の約3割を握る最大手となっている。お〜いお茶はペットボトル入りなどを含め、伊藤園の緑茶飲料の8割強を占めている。 国内飲料市場が頭打ち状態の中、緑茶は「唯一の成長株」(飲料大手)。サントリーが昨年発売した「伊右衛門」がヒットし、今年に入ってアサヒ飲料や日本コカ・コーラ(東京)が新商品を投入した。】
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「お〜いお茶」って、20年前から同じ味だったんですね。正直、20年前の僕には、缶入り(あるいは紙パック)のお茶を自動販売機で買う、というような発想は全然なくて、「よそいきの飲み物」といえば、ジュース=コーラとかオレンジジュース、それも外食のときに飲ませてもらうことがほとんどでした。しかも「ジュースは体に悪い」なんて、さんざん脅かされながら。 それでも、そのちょっと前までは、僕にとってのジュースは米屋さんが配達してくれるプラッシーか水で薄めすぎた酸っぱいカルピスが主力だったのですから、コーラというのは、ある意味衝撃的な飲み物ではありました。 まあ、いずれにしても「缶入りのお茶」は、長い間「そんなのお金を出して買うようなものじゃないし、それなら冷蔵庫に麦茶が入ってるだろ」というようなものだったのです。 ところが、10年くらい前からでしょうか、それまでの「自動販売機で買う飲み物」=「ジュースかコーラか缶コーヒー」というようなイメージは、すっかり無くなってしまい、「お茶」というのが、自動販売機でも幅をきかせるようになってきました。 その理由としては、「核家族化で家族の人数が少なくなったため、いちいちお茶を自分で作ると手間のわりにはプラスが少ない」「糖分の取りすぎに対する、健康志向」「食事と一緒に飲むには、味が無い飲み物のほうが良いと考える人が多い」などのさまざまなものがあげられます。この記事にもあるように、緑茶というのは、現在の清涼飲料水業界で、最大の「有望株」になっているらしいのです。 僕たちが昔「なんでわざわざ缶入りのお茶を、こんなにお金を出して買わないといけないんだ?」なんて思っていた時代とは、まさに隔世の感。いまや女子と自販機の前に行って、「何を飲む?」と訊ねると、10中8,9くらいは「お茶」と答えるような御時勢です(当社比)。 各メーカーから「お茶」が乱立するなかで、確かに、伊藤園の「お〜い、お茶」は、老舗のお茶メーカーが作っているだけあって、ちゃんとお茶の味がするし、それでいてすっきりしていて癖が無くて飲みやすく、僕も「お茶」を買うときにはこれを選ぶことが多いような気がします。その老舗も、「伊右衛門」などの「本格志向」を謳う競合他社の製品に、安穏としてもいられなくなったのでしょう。
ただ、僕はちょっと心配しているんですよね。缶コーヒーなどはとくにそう感じるのですが、いわゆる「本格志向」の製品というのは、ときに味に癖がありすぎたり、飲んでいて胃が痛くなったりすることがよくあるので。 「ちゃんとコーヒーの味はするんだけど…なんか違う……」と感じてしまうことも多くて、やっぱり元のチープだけど飲みやすいほうに戻ってしまったりするのです。 僕は、スパイスたっぷりの本場のインドカレーより、バーモントカレーのほうが食べ飽きなかったりする安い人間だからなのかなあ……
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